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楫取
「楫取〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楫取の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
行違いを生じ、或時は断然辞職するとまで憤激した事もあった。この間に立って調停する
楫取役を勤めたのは池辺三山であって、三山は力を尽して二葉亭を百方|慰撫するに努め....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
予定の寄港地たる香港の港へ碇泊り致しましたのが事の発端で、其夜私は東六という若い
楫取を供に連れて港へ上陸いたしました。 ご承知の通り香港は、支那大陸の九竜とは....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
痛な叫びを立てた船頭の声は、山のような高波の下から聞えました。 水主《かこ》も
楫取《かじとり》もその高波の下を潜って、こけつ転《まろ》びつ、船の上をかけめぐっ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
にして抱合いの形に落ちてしまった。それがわからない。 がやがや騒ぐ水手《かこ》
楫取《かじとり》どもをおさえた船頭が、またも何か驚異の叫びを立てて、 「おかしい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
はっきりきめてしまうのだ。 こういう心持で、船の中の乗組、船頭、水手《かこ》、
楫取《かんどり》のすべての面を頭に浮べたが、どうも考えてみただけでは、これはと思....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
絶えたか」 艫に突っ立って、手びさしをして、さっきからジッとその船を眺めていた
楫取《かじとり》の八右衛門、 「やい、櫓杭をまわせ、あの船に寄っちゃなンねえ」 ....
「藤九郎の島」より 著者:久生十蘭
一 享保四年の秋、遠州|新居《あらい》の筒山船《つつやまぶね》に船頭左太夫以下、
楫取《かじとり》、水夫《かこ》十二人が乗組んで南部へ米を運んだ帰り、十一月末、運....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いた。 なにかといえば。 九州津々浦々の船を、また、それに要する手馴れの水夫
楫取たちを、博多の一ヵ所に集めさせることだった。――大挙して、ふたたび上洛の用意....