業平橋[語句情報] » 業平橋

「業平橋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

業平橋の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
、女の事ゆえ助けてやる、早く家《うち》へ帰って亭主の國藏という奴に、己《おれ》は業平橋に居る浪島文治郎と云うものだから、打《ぶ》たれたのを残念と思うならいつでも....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て、南蔵院という寺の前から、森川|伊豆守《いずのかみ》の屋敷の辻番所を横に見て、業平橋を渡ってゆくと、そこらは一面の田畑で、そのあいだに百姓家と植木屋がある。長....
深夜の市長」より 著者:海野十三
は何処です」 「河の向うだ」 「河の向うというと……本所ですか、深川ですか」 「業平橋を越えたところで下して呉れ」 「へえ、もっと先まで行きましてもよろしゅうご....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
じゃ》の奴が、出て来たぞ。今度は何をいやがるのか? 淋しい淋しい、夜の流れ――業平橋とは、名こそ美しけれ、野路をつないで架った橋の袂《たもと》で黒い影が待ちう....
幼年時代」より 著者:堀辰雄
それから父は私の手をひいて、曳舟通りをぶらぶらしながら、その頃出来たばかりの業平橋《なりひらばし》駅の方へ連れていってくれた。それが私の忍耐の報酬だった。私....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
浪島文吾という者の忰でございまして、故あって父文吾の代より浪人となり、久しく本所業平橋に住居いたして居りましたが、浪人でこそあれ町地面屋敷等もありまして、相応の....
すみだ川」より 著者:永井荷風
や桜花の賑《にぎわ》いを外《よそ》に、直《す》ぐと中《なか》の郷《ごう》へ曲って業平橋《なりひらばし》へ出ると、この辺はもう春といっても汚い鱗葺《こけらぶき》の....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
く、そのかわり木賃宿代として日に十銭ずつくれる。こんどこそひとふんばりだと、私は業平橋の下総屋という木賃に泊まって、大張切りで中屋に通った。そして片手間に横町の....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
はなかったであろう。一度も?――若し一度でも通ったとすれば、それは僕の小学時代に業平橋かどこかにあった或かなり大きい寺へ葬式に行った時だけである。僕はその葬式の....