業風[語句情報] »
業風
「業風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
業風の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「令狐生冥夢録」より 著者:田中貢太郎
肉を噬まし、飢鷹に髓を啄かすのだ、それで、肉が腐り爛れてなくなると、神水をかけて
業風に吹かすと、また本の形になる、こんな奴は、億万|劫を経ても世には出られないよ....
「変災序記」より 著者:田中貢太郎
社らしい大きな建物に火のかかっている容は悲壮の極であった。黄いろな陽の光を掠めて
業風のような風が吹いて、それが焔を八方に飛ばし、それが地震で瓦を落した跡の簷のソ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
れば、無明を真如に働かせる力は何物でございましょう。真如は大海の水の如く、無明は
業風によって起る波浪の如しと申しますれば、水のほかに浪無く、浪のほかに水無く、海....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
も、必ずそれからまた罪を作り出しているには相違ない。 さればこそ、三輪の里には
業風が吹きそめて、藍玉屋《あいだまや》の金蔵はそれがために生命《いのち》をかけた....
「「峠」という字」より 著者:中里介山
処であって、外道が迷宮を作るの処でもある。慈悲と忍辱《にんにく》の道場であって、
業風と悪雨の交錯地でもある、有漏路《うろじ》より無漏路に通ずる休み場所である。 ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
罷んで何ぞ限らんの情 只道下|佳人命|偏に薄しと 寧ろ知らん|毒婦恨平らぎ難きを
業風過ぐる処花空しく落ち 迷霧開く時銃忽ち鳴る 狗子何ぞ曾て仏性無からん 看経声....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
いてるのに、なぜやめるんだよ。もっと謡えよ」 月|充ち日足りて 生産の時いたれば
業風ふきて是を促し 骨節ことごとく痛み苦しむ 父も心身おののき懼れ 母と子とを憂....