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極まる
「極まる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
極まるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
たに違いない、そうだろう。」 「そりゃあの男の主義かも知れんよ。」 「主義、危険
極まる主義だ。で、要するにです、酒井さん。ああいう者と交際をなさるというと、先ず....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ランダなみに歴史的惰性と外交的駆引によって、自分の領土を保持しているところの老獪
極まる古狸でございます。二十世紀の前半期は英帝国の崩壊史だろうと私どもも言ってお....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
る。特にアメリカのごときは、ニウ・デイール、マーシヤル・プラン等の示すごとく雄大
極まる統制主義の國家となりながら、どこまでもデモクラシーをのばしつつある。アメリ....
「転機」より 著者:伊藤野枝
当然でしょう。じゃ、また当分のびますかな。」 「そうです。まあ一と月や二た月では
極まるまいと思います。どうせそれに今播いている麦の収穫が済むまでは動けませんし。....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
も目に刻んで忘れないのは、あの、夕暮を、門に立って、恍惚空を視めた、およそ宇宙の
極まる所は、艶やかに且つ黒きその一点の秘密であろうと思う、お稲の双の瞳であった。....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
だろう。何か僕と、姉様と、不道徳な関係があるとでもいうことなんかね、それだと失敬
極まるじゃあないか、え、姉様。」 と詰り問うに、お貞は、 「ああ。」 と生返....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
も、さまで慌しくもなかったらしく、枕は思った処にちゃんとある。ここで、枕の位置が
極まると、寝台の向も、室の工合も、方角も定まったので、どの道暗がりの中を、盲目覗....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
あると思うであろう。が、われ等は、決して彼等の顰に倣って実行不能、真偽不明の煩瑣
極まる法則などは述べようとはせぬ。われ等の期するところは、より清く高き空気を呼吸....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
う、未練も執着もない無碍な境地が私の心である。それ故私の趣味は常に変遷転々として
極まるを知らず、ただ世界に遊ぶという気持で、江戸のみに限られていない。私の若い時....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
のではない、世人の思う如く苦度々々しきものではない、変手古なものではない、又軽薄
極まる形式を主としたものではない、形の通りの道具がなければ出来ないというものでも....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
り兼ぬるドジを時々踏むほかは、皆余りに出来過ぎている。なかんずく、親兵衛に到って
極まる。 『八犬伝』には幾多の興味ある挿話がある。例えば船虫の一生の如き、単なる....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
の相談に、わけなし血判。自分の医院の奥様に、ちょいとモルヒネをなんて、から、無法
極まる。 ねえ、先生。」 「これをまた真面目にうけさせる気で、口へ出した、柳屋....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
風を罵倒したもので、殊に「息を切らずに御読下し被下度候」は談林の病処を衝いた痛快
極まる冷罵であった。 緑雨が初めて私の下宿を尋ねて来たのはその年の初冬であった....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
たり。余はここに来たり、マゼラン氏を追懐して一首を賦す。 極南風浪高難。 (南の
極まるところの風浪は高くして航海し難く、よろずの船は晴れを待ってこの海峡の港にと....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
もの判断も余りに性急であったのであるが、一面の真理はこれを認めねばならない。劣悪
極まる軍隊の結果は個々の戦争を金銭の取引に依り決戦戦争以上の短日月の間に解決せら....