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極む
「極む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
極むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
の天戒を守らばその功徳《くどく》に依って、DS の尊体を拝し、不退の楽《らく》を
極むべし。もしまた破戒せば「いんへるの」とて、衆苦充満の地獄に堕し、毒寒毒熱の苦....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
娘も案外素直に承知して、とどこおりなく祝言《しゅうげん》の式もすませ、夫婦仲も至
極むつまじいので、まあよかったと主人も安心し、わたくしも蔭ながら喜んでいましたが....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
敬意を捧げている基督及び諸聖徒の世界だ。クララは第一の世界に生い立って栄耀栄華を
極むべき身分にあった。その世界に何故|渇仰の眼を向け出したか、クララ自身も分らな....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
井岳の前にて常念道、喜作新道の岐れ道あり、そこにルックザックを置き、大天井頂上を
極む。三角点にて万歳三唱、豪壮なる穂高連峰、谷という谷に雪を一杯つめ、毅然とそび....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
に明かすことになりました。それらの事は委しく申し上げません。原文には「甚だ歓愛を
極む」と書いてございます。夜のあける頃、女はいったん別れて去りましたが、日が暮れ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
をかねて加賀屋へ訪ねて来て一と月ほども逗留して帰った。才次郎とお元との夫婦仲も至
極むつまじかった。彼女はおとなしい素直な生まれ付きであるので、姑のお秀にも可愛が....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
れぬであろう。 暗い暗い、気味悪く冷たい、吐く気息も切ない、混沌迷瞑、漠として
極むべからざる雰囲気の中において、あるとき、ある処に、光明を包んだ、艶消しの黄金....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
は、必ず残されたる証拠あり。さればその証拠だに見落さず、これを辿りて、正しき源を
極むるなれば、やわかミチミを取戻し得ざらん――」 「もういいよ。そのくらいで……....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
数は沢山だが、それで少しも修正の必要なく、文体も立派で、時に気焔万丈、行文の妙を
極むるのであった。 『が、私は私の心が少しも利用されないとか、私の精神的素養が、....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
の家に明かすことになった。それらのことはくわしく言うまでもない、「はなはだ歓愛を
極む」と書いてある。夜のあけるころ、女はいったん別れて立ち去ったが、日が暮れると....
「北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
屋宗理の流風を慕いかたわら光琳の骨法を尋ね、さらに雪舟、土佐に遡り、明人の画法を
極むるに至れり」 云々というのが大体であるが、勝川春章に追われてから真のご難場....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
船を襲わなかったら、それこそ海賊としては新米であった。 武士の剣技精妙を
極む 八幡丸のかこどもが、海賊来襲に気がついたのは、それから間もなくのことであ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
には洋館らしき旅店なし。かつ、わが邦人の外国人を処するの方、実に不深切、不信用を
極む。しかるに、シナ、インド諸邦にある西洋人の日本に来遊するものは、年々に増加す....
「西航日録」より 著者:井上円了
を現出し、往々石骨を露出し、一つとして樹木の鬱蒼たるものなく、満目荒涼、殺風景を
極む。あたかも東洋諸邦の形勢を写出せるがごとし。しかるにシンガポールに至り、はじ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
して、ブリズベーン市に至る。途上田野を一望するに、概して赤土荒原にして、殺風景を
極むるが、すべて牛馬の牧場なり。その間に木造トタンぶきの家屋点在す。一階にして、....