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極内
「極内〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
極内の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を根掘り葉掘り詮議すると、多左衛門は声をひそめて話した。 「これはお前さんだけに
極内でお話し申すが、実は八幡様から盗み出して来たのです。しかし由緒ある絵馬が紛失....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
ば後で君に問うのサ何うすれば証拠に成るだろうと、エー君、何うか聞かせて呉れたまえ
極内で、エ一本の髪の毛が何うして証拠に成る」下から煽げば浮々と谷間田は誇り裂ける....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
「宜しい/\、分らん処が妙だ、どうぞな私が貴様の家へ来て、飴屋と話をした事だけは
極内々でいてくれ、宜いか、屋敷の者に……婆が又|籠を脊負って、大根や菜などを売に....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
して、生れつき美男で、年は二十一歳なれどもまだ妻をも娶らず、独身で暮す鰥に似ず、
極内気でございますから、外出も致さず閉籠り、鬱々と書見のみして居ります処へ、或日....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
またで。大連が一台ずつ、黒塗り真円な大円卓を、ぐるりと輪形に陣取って、清正公には
極内だけれども、これを蛇の目の陣と称え、すきを取って平らげること、焼山越の蠎蛇の....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
ねえ」 蟠「やア何時の間にか出来上ってしまったな、ウム、旨い、併し婆ア近所へも
極内々にしてくれえ」 婆「大丈夫でございますよ、序でに召物もお着せ申しましょう....
「新女大学」より 著者:福沢諭吉
れば配偶の可否を答うるも易く、又或は其身躬から意に適したる者を認め得たるときも、
極内々に父母に語るか、又は窃《ひそか》に人を以て言わしむるかして、親子共に非常の....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
よしよし、では入ってやるが、だが、ひょろ松、くどいようだが、叔父の禿げあたまには
極内《ごくない》だぞ」 「それは、嚥みこんでいますが、どうして、そうまで金助町に....
「外務大臣の死」より 著者:小酒井不木
の男子だけでよいから、適当な夜を選んで、三十分程官邸へ集ってほしい。しかもそれは
極内密にしてほしいというのであった。 夫人はそれくらいのことならば訳なく出来ま....
「おせん」より 著者:邦枝完二
のはだから切り取った、天下に二つと無え代物を拝ませてやるからと。――」 「叱ッ、
極内だ」 「だってそんな糠袋。……」 「袋じゃねえよ。おいらの見せるなこの中味だ....
「にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
く御座遊ばさるべく、恐悦至極に奉存候。然らば、過日一寸奉申上置候御膳酒味として、
極内々にて申し候に付恐れ乍ら持たせ奉指上候。私共にも下され兼ね候位之御風味にて、....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
なんの心配もあることなし。 ただ一つの心配は己が預かりの帳面に筆の働きをもって
極内《ごくない》の仕事を行なわんとするの一事のみ。鷲《わし》に等しき旦那の眼力も....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
にそんなこといわれて堪るもんか、ヘッ、」 と頸を窘めたが、 「内証だ、嬢的にゃ
極内だがね。旦の野郎にそういっておくんねえ、私あ厭だ、大嫌だ、そんな奴にゃ口を利....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
と、まだ、上陸するとからここのキト旅館で、あの無数の意地悪鴉を恐れ恐れ、それこそ
極内密でまた、こつこつ、ほのぼのである。何の因果かと思うのだ。 *....
「思想動員論」より 著者:戸坂潤
にあることを忘れてはならぬ。 だがそこへ善導さるべきであったその善思想という積
極内容は、一体何であったか。之は誰にも判らないことだった。一体善とか悪とかいう言....