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「極円〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

極円の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
温情の裕かな夏目さん」より 著者:内田魯庵
味のことだった。 * 夏目さんは門下生には大変好かった。また家庭も至極円満のように思う。近頃新聞など色々のことを書くそうだが、そんなことは何かの感違....
断層顔」より 著者:海野十三
笑の色を浮べたが、それは反射的のものらしく、すぐさまその色は消えた。 「はあ、至極円満……つれあいはあたくしを非常に愛し、そして非常に大切にしてくれて居ります」....
連環記」より 著者:幸田露伴
なると何処か抜けていたりするものがあるが、右衛門は少しも然様いうところの無い、至極円満性、普通性の人で、放肆な気味合の強い和泉式部や、神経質過ぎる右大将道綱の母....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
を取るだけの約定なのだから、売ってかえって保護をされているようなもの――取引も至極円満に進行して行きました。 梅の木買収の協定が済むと、その一本毎に、東妙和尚....
法華僧の怪異」より 著者:田中貢太郎
主の娘に生れて従兄弟の弁護士と結婚した。夫婦の間には二人の娘まで出来て、家庭は至極円満であったが、ふとしたことから囲碁に興味を持って、素人|碁客の間では評判にな....
こま犬」より 著者:岡本綺堂
はなぜ死んだかというと、かれは山木のひとり娘で、家には相当の資産もあり、家庭も至極円満で、病気その他の事情がない限りは自殺を図りそうなはずがないというのだ。こう....
鉄の処女」より 著者:大倉燁子
冷静な女で、決して自殺するような弱い女ではありません。子供こそないが、夫婦間も至極円満で親類中での羨望の的になっていた位です、それに第一自殺しなければならないよ....