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極力
「極力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
極力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
きは、姑息《こそく》の見《けん》であると云う。――二人は、各々、自説を固守して、
極力|論駁《ろんばく》を試みた。
すると、老功な山崎が、両説とも、至極道理があ....
「或る女」より 著者:有島武郎
いたのだそうだ。郵船会社はこの記事が出る前から倉地のためにまた会社自身のために、
極力もみ消しをしたのだけれども、新聞社ではいっこう応ずる色がなかった。それから考....
「星座」より 著者:有島武郎
府主義のことはよく分らないけれども、この本の序文で見るとダーウ※ン派の生物学者が
極力主張する生存競争のほかに、動物界にはこの mutual aid ……何んと訳....
「想片」より 著者:有島武郎
ないにしても、そこにはおのずからまた二つの態度が考えられる。踏みとどまる以上は、
極力その階級を擁護するために力を尽くすか、またはそうはしないかというそれである。....
「弓町より」より 著者:石川啄木
した状態の事のように用いられている。そういう趣味ならば、すくなくとも私にとっては
極力|排斥《はいせき》すべき趣味である。一事は万事である。「ああ淋しい」を「あな....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
また時にはあたりを暗くして置く必要ありと、思いしが故である。 ◯手紙を書くことを
極力ひかえつつあり。 八月二十六日 ◯昨二十五日、果して米軍機、監視飛行を始め....
「海底大陸」より 著者:海野十三
るすべを知らなかった。でも今はろうばいしているときではない。異変があるとすれば、
極力しっかり気をおちつけて、そこを切りぬける工夫をしなければならないのだ。そう思....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
すであろうし、待遇はわるくなり、自由はうばわれるにちがいない。隊長が、隊員たちに
極力秘密をまもるようにといったのは、もっともだ。 「みんなは、それぞれ、脱出にひ....
「海底都市」より 著者:海野十三
た海底都市では、人間の気分ということを大切に扱っている。気分を害するようなことは
極力《きょくりょく》さけ、そしてすこしでも人間の気分をよくして生活を楽しませるよ....
「成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
での私のすべての心持も事情もよく知っている友達は私をしきりに励ましました。彼女は
極力、私が独立することをすすめました。私の結婚が最初から過っていたことをしきりに....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
何の薫陶があつたか! 説くものはまたいう。せりふの多い映画は不向きであるから、
極力せりふを少なくし、動きを多くし、あたうべくんば活劇風のものを作れと。 ある....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
といえども、我が事うるところの存せん限りは一日も政府の任を尽くさざるべからずとて
極力計画したるところ少なからず、そのもっとも力を致したるは勘定奉行在職中にして一....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
俺たちあとに残された四人は、きれいに未練を捨てて、二人がいっしょになれるように、
極力奔走する。成功させるためにきっと尽力する。だからおまえ、本気になってこの五人....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
うので普通の学生の恰好をしては、危なくて歩けない状態であった。それでぶつかるのを
極力避けていたのだがたまたま乱闘の四、五日か一週間後だったと思う、学校の裏を歩い....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
るを示し、欧州大戦は遂に持久戦争に陥り、タンク、毒ガス等の使用により、各交戦国は
極力この苦境より脱出せんと努力せるも、目的を達せずして戦争を終れり。 五 長期戦....