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「極地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

極地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
いだろうか。それはまさに、人間退化の極みである。あるいは、孤島の中にもあらうし、極地に近い辺土にも――そこに棲む人達さえあれば、必ず捉《とら》まえてしまうであろ....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
彼は駐在地の在留民と平民的に交際ったので、その方の評判はよかった。国際外交上では極地の果に等しい小国にいながら、目を世界の形勢に放って、いつも豊富な意見を蓄えて....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ではないか。してみると、この奇獣|鯨狼も全然無関係ではない。いや、無関係どころか極地に春がきて、ながい闇が破れるようにすべてを分らせる――と、折竹はそんなように....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
よって、さらによくなるであろう、そこで自分として、ぜひやってみたい研究は、地球の極地に近い地方において土葬《どそう》または氷に閉《とざ》されて葬られている死体を....
地軸作戦」より 著者:海野十三
は春夏秋冬がいい割合に訪れて生物を和げてくれるが、赤道附近では一年中が夏であり、極地附近は一年中が氷雪に閉じこめられている。シベリア一帯などもかなり極地的であっ....
大空魔艦」より 著者:海野十三
ち白い地上は、すぐ近くにもりあがってきた。 下は氷でおおわれている。どうみても極地の風景であった。 その広々とした氷の上に、ばらばらと黒い点があらわれた。よ....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
アメリカの貨物船アーク号は、大難航をつづけていた。 船は、あと一日で、目的の極地へつくはずになっていたが、あいにく今になって、猛烈な吹雪に見舞われ、船脚は、....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
が弱いのである。これはもはや時代的の差違であろう。この歌は、古来有名で、叙景歌の極地とも云われ、遂には男波・女波・片男波の聯想にまで拡大して通俗化せられたが、そ....
映画雑感(Ⅵ)」より 著者:寺田寅彦
。グリーンランドのどの辺を舞台にしたものか不明なのが遺憾ではあるが、とにかく先ず極地の夏のフィヨルドの景色の荒涼な美しさだけでも、普通の動かない写真では到底見ら....
紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
一 「元禄の政は延喜に勝れり」と、北村季吟は書いているが、いかにも表面から見る時は、文物典章燦然と輝き、まさに文化の極地ではあったが、しかし一度裏へはいって見ると、案外諸所に暗黒面があって、蛆の湧....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
す。この前兆の風に焚きつけられて、僕の白昼夢はいよいよ熱して鮮かになっています。極地は氷雪と荒廃の占めるところだと思いこもうとしてもだめなのです。それは、たえず....
棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
人は古来一人もいない。 みなそれぞれ人格の高い人ばかりである。 真・善・美の極地に達した本格的な美人画を描きたい。 私の美人画は、単にきれいな女の人を写実....
暗黒星」より 著者:黒岩涙香
火となって燃える様なありさまですから、熱した空気、熱した蒸気が恐ろしい勢いを以て極地を襲います。極地とても禍を受ける結果は他の地方と大した相違が無いのです。 二....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
た言いかたであった。そのような適切な譬えで、女王の御覧に供えるなどはまさに誹謗の極地であった。この論告はもちろん、女王の耳に届いたが。現実には、論告は他のある男....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ける必要があろう、士気は前よりもさらにあがる。しばらくは天候の回復する日を待ち、極地に突進して先鞭をつけんとするのである。私は豪都シドニーにおいてはじめて会い、....