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極少
「極少〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
極少の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
る。純粋の江戸ッ子……すなわち永年東京に居るもので、地方に親類を持っているものは
極少数であるとは震災前から聴いたことであった。そんなのが昨年の変災後落ちて行く処....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
。 しかし、巣山、留山とは言っても、絶対に村民の立ち入ることを許されない区域は
極少部分に限られていた。自由林は木曾山の大部分を占めていた。村民は五木の厳禁を犯....
「弟子」より 著者:中島敦
(その性格の中の・絶対|普遍的《ふへんてき》な真理と必ずしも一致《いっち》しない
極少部分の)弁明に用いられる惧《おそ》れがある。警戒を要するのはここだ。これはあ....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
れた小瓶は普通の茶色の小瓶で、買った店の受取証のようなものは無論見当らず、中には
極少量の薬液が附着しているようであるが、何が入っていたものか見当が付かない。ただ....
「惨事のあと」より 著者:素木しづ
りの未墾地を耕しながら、気らくに暮らして行こうなどゝいうものもあるけれどもそれは
極少なかった。山崎一家のものを惨殺した大工の万吉は、こうした所謂流れ職人の少し気....
「含蓄ある歳月」より 著者:宮本百合子
日と、明日の社会は、若い時代への健康な同情、人間より意志を理解しようとする良心の
極少量さえも熱烈に要求しているのですから、私たちは野上さんが、若い時代の近側にあ....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
を縮小されることにはならない。――処が科学に対する評論は、今の処数から云っても至
極少ないのだし、又それ自身の独立性に於ても力弱いということが事実のようだ。だから....
「バルザック」より 著者:宮本百合子
舎の生活でまだその翼を切られていなかった若い白鳥たち ×田舎の生活の中における
極少数の知識ある女性の苦痛 ×半知識女性の悲しい滑稽 ×抵抗と適当な試煉のないた....
「ある女の生涯」より 著者:島崎藤村
てある側で、三月の深夜らしい時を送った。おげんが遺した物と云っても、旅人のように
極少なかった。養子はそれを始末しながら、 「よくそれでも、こんなところに辛抱した....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
しゃれた人たちが買いに来た。それから、錫屋というのがあった。この店は江戸市中にも
極少ない店で、錫の御酒徳利、お茶のつぼ、銚子などを売っていた。 黒船町へ来ると....
「スポーツの美的要素」より 著者:中井正一
モルフェのごとく、成長してゆく一つの形態である。その意味のカラクテールでもある。
極少の疲労により、極大の効果をあげるべく、筋肉繊維の運動的構成の目的化は、動植物....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
ことが出来るのであります。即ち今、時計硝子の中へ十プロセントの硫酸を入れ、これに
極少量の重クロム酸加里を加え、その中に水銀の球滴を入れて、それから一本の鉄の針を....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
るべからず。 ○鉛毒は一度体中に入るや容易に体外へ排泄せられざる性質を有す。故に
極少量の鉛分も毎日体中に入れば次第に蓄積されて中毒を起す。その甚しきは死に至る者....
「科学と文化」より 著者:中谷宇吉郎
ないのではないかと危ぶまれる。科学は決してアルカロイドのようなものではなく、即ち
極少量注射したら瀕死《ひんし》の病人が生き返るというようなものではなくて、実際は....