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「極度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

極度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
がら、それでも耳だけは剛情にも、じっと寝室の戸へ押しつけていた。しかし彼の興奮が極度に達している事は、時々彼があたりへ投げる、気違いじみた視線にも明かであった。....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ることである。 又 又恋愛の徴候の一つは彼女に似た顔を発見することに極度に鋭敏になることである。 恋愛と死と 恋愛の死を想わせるのは進化....
或る女」より 著者:有島武郎
に下顎骨《かがっこつ》の発達した――までどこか葉子のそれに似ていたから、自意識の極度に強い葉子は、自分の姿を木部に見つけ出したように思って、一種の好奇心を挑発《....
或る女」より 著者:有島武郎
た。 古藤は倉地を一目見るとすぐ倉地と悟ったらしかった。いつもの癖で古藤はすぐ極度に固くなった。中断された話の続きを持ち出しもしないで、黙ったまま少し伏《ふ》....
私の父と母」より 著者:有島武郎
りおおせた。しかし性質の根柢にある烈しいものが、間々《まま》現われた。若い時には極度に苦しんだり悲しんだりすると、往々卒倒して感覚を失うことがあった。その発作は....
弓町より」より 著者:石川啄木
その後今日までに私の享《う》けた苦痛というものは、すべての空想家――責任に対する極度の卑怯者《ひきょうもの》の、当然一度は受けねばならぬ性質のものであった。そう....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
れるように胴の間にぶっ倒れてしまった。 漁夫たちは何か魔でもさしたように思わず極度の不安を目に現わして互いに顔を見合わせた。 「死にはしないぞ」 不思議な事....
親子」より 著者:有島武郎
国家とか会社銀行とかの理財事務にたずさわっていたけれども、筆算のことにかけては、極度に鈍重だった。そのために、自分の家の会計を調べる時でも、父はどうかするとちょ....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
はないか。 思えばそれは嶮しい道でもある。私の主体とは私自身だと知るのは、私を極度に厳粛にする。他人に対しては与え得ないきびしい鞭打を与えざるを得ないものは畢....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
温度では、その生活能力は四ヶ月たっても目に立つほどは減退しない。このことは実に、極度な低温(諸太陽系間の宇宙空間においてはこの実験よりも一層そうである)は生命の....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
整理されてしまう運命を持っている。たえず美の法則に従って映画の流れを整え、時間を極度に切り詰めて最も有効に使わなければならぬ映画作者がどこに無意味な偶然を許容す....
去年」より 著者:伊藤左千夫
だから、少し波風が荒いとなっては、その先どうなるのかほとんど見込みのつかないほど極度の不安を感ずるのだ。 それが君、年のまだ若い夫婦ふたりの時代であるならば、....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
らして、ひらりひらりと縦横無尽に踊る。 が、現なの光景は、長閑な日中の、それが極度であった。―― やがて、蚊ばかりではない、舞台で狐やら狸やら、太鼓を敲き笛....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
等の心の眼が、他日立派に開くよう、心から善意の祈願をささげて貰いたい。 (評釈)極度に切りつめた抄訳ではあるが、意義だけはほぼ通じることと思う。『永遠の生命』の....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ンメルンに冬営するに至った。 ト、一七六二年 ナポレオン曰く「大王の形勢今や極度に不利なり」と。 しかし天はこの稀代の英傑を棄てなかった。一七六二年一月十....