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「極彩色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

極彩色の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
古い金屏風の陰へ飛出して行ったのがこの女中らしい。 ところでその金屏風の絵が、極彩色の狩野の何某在銘で、玄宗皇帝が同じ榻子に、楊貴妃ともたれ合って、笛を吹いて....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
ら覗きつつその遊戯に見愡れたが……巨刹の黄昏に、大勢の娘の姿が、遥に壁に掛った、極彩色の涅槃の絵と、同一状に、一幅の中へ縮まった景色の時、本堂の背後、位牌堂の暗....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
中にも、そのくらい目を引いたのは無かったと思う。 続き、上下におよそ三四十枚、極彩色の絵看板、雲には銀砂子、襖に黄金箔、引手に朱の総を提げるまで手を籠めた……....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
水の滴りそうな、光氏と、黄昏と、玉なす桔梗、黒髪の女郎花の、簾で抱合う、道行姿の極彩色。 「永洗ですね、この口絵の綺麗だこと。」 「ええ、絵も評判でございます。....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
たっけ。死んだ阿母が大事にしていた、絵も、歌の文字も、対の歌留多が別にあってね、極彩色の口絵の八九枚入った、綺麗な本の小倉百人一首というのが一冊あった。 その....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
大蛸が居るかと思うと、腰蓑で村雨が隣の店に立っているか、下駄屋にまで飾ったな。皆極彩色だね。中にあの三｜間間口一杯の布袋が小山のような腹を据えて、仕掛けだろう、....
「あのころ」より 著者:上村松園
る。 店へ来る画家の人で、桜花の研究家として名をとっていた桜戸玉緒という方が、極彩色の桜の絵のお手本を数枚下さって、うまくかけよ、と言ったり、南画を数枚下さっ....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
と大地へ。 「あら、お危い。」 というが早いか、眩いばかり目の前へ、霞を抜けた極彩色。さそくに友染の膝を乱して、繕いもなくはらりと折敷き、片手が踏み抜いた下駄....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
人がありました。頭が尉のような白髪のお爺さんが、私の絵の好きなことを知って、度々極彩色の桜の絵を見せてくれました。この老人は、桜戸玉緒といって桜花の研究者だった....
「昔のことなど」より 著者:上村松園
、その牛と牧童の部分を私は写さして貰いました。「髑髏舞」もいいものでした。髑髏が極彩色の舞扇を持って踊って居る絵でしたが「この絵は落とされました」と話していられ....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
、ごまかせない。 （おつれは？） ただ一人で訪ねて来て、目の前に斜に坐っている極彩色に、連を聞いたも変ですが、先方の稼業が稼業ですから。……なぞといって、まじ....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
なかったそうである。 「いや、何といたしまして。……棚に、そこにござります。金、極彩色の、……は、そちらの素木彫の。……いや、何といたして、古人の名作。ど、ど、....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
いな。」 扇子を開いて蓋をした。紺青にきらきらと金が散る、苔に火影の舞扇、……極彩色の幻は、あの、花瓶よりも美しい。 内証の焚火は、骨瓶の下伏せに、左右へ這....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
ある。俺は貧乏人だから絹が買えないといって、寒冷紗の裏へ黄土を塗って地獄変相図を極彩色で描いた。尤も極彩色といっても泥画の小汚い極彩色で、ことさらに寒冷紗へ描い....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
夫婦連れ立って歩く習慣が流行らなかったが、沼南はこの艶色｜滴たる夫人を出来るだけ極彩色させて、近所の寄席へ連れてったり縁日を冷かしたりした。孔雀のような夫人のこ....