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「極星〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

極星の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
お》の群れ飛ぶ大西洋の波の上へも行った。十字架の形をすこし斜に空に描いたような南極星も生れて初めて彼の眼に映じたものであった。暗い海を流れる青い燐《りん》の光も....
十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
ホシミから発せられたものであった。 「警報! 天文部長発表。八時四十分観測員は北極星より南東十度の方角に当って、奇怪なるロケット艦を発見せり、その後引続き観測の....
散華」より 著者:太宰治
それに就いて後日いろいろ相談したい、という意味の御返事であった。遺稿集の題は「北極星」としたい気持です、小生は三田と或る夜語り合った北極星の事に就いて何か書きた....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
。 禅道は道教と同じく相対を崇拝するものである。ある禅師は禅を定義して南天に北極星を識るの術といっている。真理は反対なものを会得することによってのみ達せられる....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
は老予言者ででもあるように、寂しい姿をして、節くれだった裸の枝で意味ありそうに北極星の彼方を指さしていた公孫樹までが、齢にも不似合な若やぎようで、指さきという指....
月世界探険記」より 著者:海野十三
出航用意よろし」 と猿田飛行士のところから、返事があった。 「進路は小熊座の北極星、出航始めッ」 ついに蜂谷艇長は、出発命令を下した。猿田が開閉器をドーンと....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
手 ディッケンズ ヴィール夫人の亡霊 デフォー ラッパチーニの娘 ホーソーン 北極星号の船長 ドイル 廃宅 ホフマン 聖餐祭 フランス 幻の人力車 キップリング....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
ろうと思ってた。」と料理番が叫んだ。「これぁ指針だよ。この線をまっすぐに行くと北極星と結構なお宝があるって寸法さ。だが、畜生! フリントのことを思うと身内がぞく....
次郎物語」より 著者:下村湖人
影を見出した。そして、彼の気持は、いよいよ滅入るばかりだった。 「次郎、あれが北極星じゃ。」 正木の老人は、ふいに道の曲り角で立ち止まって、遠い空を指さした。....
無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
か、われらの島へ帰ることもできなくなるだろう。 だが、日がくれれば星が出る。北極星は、真北にあるのだから、北極星を見て、方向をたしかめることができるけれども。....
青玉の十字架」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
に明かなことだ。あの僧侶は誰の思いのままにもなりそうに見えるのだから。おそらく北極星のところまでも引張って行かれるだろう。それにフランボーは名うての名優だ。僧侶....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
。しかし多年の間、このシーズンにここへ来る船のうちで、どの船であろうとも、わが北極星号のごとく多くの鯨油の金をもたらしたものはなく、諸君も皆その多額の分配にあず....
淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
夜半、駅のホームに立って冴えた空を眺めると、頭上高く北斗七星がきらめいていた。北極星は、東京付近で見るのよりも地平高きところにある。 京城へ帰って一日休養し、....
六号室」より 著者:瀬沼夏葉
先の郵便局員は、さも狡猾そうに眼を細めて云う。 『私はきっとこんどは瑞典の北極星の勲章を貰おうと思っておるです、その勲章こそは骨を折る甲斐のあるものです。白....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
と思う。 ここでどうしても、新古今時代の歌の最高の愛護者であり、事実上歌壇の北極星であらせられた院について述べなくてはならない。 『増鏡』によって記すと、後鳥....