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「極楽浄土〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

極楽浄土の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
流、中流、下流の三に分って描いている。なお仏教語として品を呉音《ごおん》で読んで極楽浄土の階級性を表わす場合もあるが、広義における人事関係と見て差支ない。上品、....
恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
、実之助殿、約束の日じゃ。お切りなされい。かかる法悦の真ん中に往生いたすなれば、極楽浄土に生るること、必定疑いなしじゃ。いざお切りなされい。明日ともなれば、石工....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
から言えは、あれがみんな一つの世界であります。その中には、どれか知れませんが西方極楽浄土というよい世界があります。もっとよいのがあるかも知れません。その世界には....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
ねえことでもなさそうだ。甲斐と信濃の国境、富士見高原のどん詰り、八ヶ岳の渓谷に、極楽浄土があるそうだ。僧院があるということだ。密夫密婦の隠れ場所、院主は尼僧だと....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
うっとりとした「妾は綺麗な夢を見た。でも妾は思ったのさあれは決して夢では無くて、極楽浄土に相違無いとね」 「鳥渡お訊ね致しますがね」香具師は探ぐるように云い出し....
極楽」より 著者:菊池寛
うい倦怠が、おかんの心を襲い始めた。娑婆に居る時は、信心の心さえ堅ければ、未来は極楽浄土へ生れられるのだと思うと、一日々々が何となく楽しみであった。あの死際に、....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ゃ。しかるに困ったことにこの娘の両親は、きつい仏教信者であった為め、わが児が早く極楽浄土に行けるようにと、朝に晩にお経を上げてしきりに冥福を祈って居るのじゃ……....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
と思う。この一節は、特に現世生活を穢土と罵り、途中の階段をヌキにして、一足飛びに極楽浄土にでも行こうとあせる夢遊病患者に対して、絶好の戒飭である。 ....
取舵」より 著者:泉鏡花
して、心|窃かに学生の好意を謝したりき。 船室に在りて憂目に遭いし盲翁の、この極楽浄土に仏性の恩人と半座を分つ歓喜のほどは、著くもその面貌と挙動とに露れたり。....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
つけば、直ぐこちらから迎えに行く。若しまた拙い首尾になり果てようと、落ち付く先は極楽浄土。一つうてなで花嫁花婿』(涙にむせぶ) おくみ(いそがしく手探りで源兵衛....
棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
念も入り込む余地はない。 私にとっては画室は花のうてなであり、この上もない花の極楽浄土である。 制作につかれると私は一服の薄茶をたててそれをいただく。 清....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
この世の本望は遂げたから死は決して厭うところでない。むしろ結構な事である。で私は極楽浄土のかなたからお前たちが安楽に暮せるように護ってやる。是非今夜一つ殺して貰....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
土思想は急速に力を伸ばしてゆく。現世に如何に罪をつくろうとも、最後の一念によって極楽浄土に引摂されるという弥陀の本願の教えが、ただ一つ人心を救う宗教でありうる。....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
と度量が広く、疑いつつ弥陀を念じても疑城胎宮(疑いを持ちつつ念仏するものの生れる極楽浄土の辺地)といって極楽圏に対して番外当選ぐらいのところまでは行けることに、....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
悪人は、弥陀の他力本願に依頼してのみ往生が出来る。十方の衆生至心に信楽して、我が極楽浄土に生れんと欲せば、ないし十念せよ、五逆罪と正法を誹謗したものとのほかは、....