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極重悪人
「極重悪人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
極重悪人の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
》の袖に縋って、懺悔の真《まこと》をいたした。上人《しょうにん》はさすがに、この
極重悪人をも捨てなかった。市九郎が有司《ゆうし》の下に自首しようかというのを止め....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
」を禁じられていた。 彫まなければならなかった。 今日も明日も明後日も! 「
極重悪人の新面」を、彫み上げるまでは永遠に、彫まなければならないのであった。 ....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
この戯曲を信心深きわが叔母上にささぐ
極重悪人唯称仏。 我亦在彼摂取中。 煩悩障眼雖不見。 大悲無倦常照我。 ....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
のでもない、即仏じゃ、親父が娘を殺して金子を奪ろうとした時の心は実に此の上もない
極重悪人なれども、忽ち輪回応報して可愛い我子を殺し、あゝ悪い事をしたと悔悟して出....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
枷、足枷。磔刑寝台じゃ。小窓開いた石箱なんぞが。ズラリズラット並んだ光景。どんな
極重悪人とても。五体震わす拷問道具じゃ……チャカポコチャカポコ……
▼あ――ア....
「白くれない」より 著者:夢野久作
の罪の報いを受けむこそ中々に心安けれ。一念弥陀仏、即滅無量罪障と聞けど、わが如き
極重悪人の罪を救はれざらむ事、もとより覚悟の前ぞかし。南無摩里阿如来。南無摩里阿....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
罪は皆「業」による必然的なものであって自分の責任ではないのである。しかもみずから
極重悪人と感じたのである。弁解せずして自分が、みずからと他との運命を損じることを....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
武士が、これも白刃を提げて、跣足のまま追って出て来た。 「汝! ……待て! ……
極重悪人」 追って出た若い武士の叫びであった。 「お兄様! ……お兄様!」 ....
「法然行伝」より 著者:中里介山
度までも殿上へ参ることになった。これと云うのは上の力である。 これと同じことに
極重悪人《ごくじゅうあくにん》、無他方便《むたほうべん》の凡夫《ぼんぷ》はどうし....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
を忌まぬ宗旨もないではなかった。念仏宗門すなわちこれである。阿弥陀如来はいかなる
極重悪人でも、ことごとくこれを極楽に摂取するというのである。 念仏の教えは古く....