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楼
「楼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
行ってしまう。
23
吊《つ》り鐘《がね》だけ見える鐘
楼《しゅろう》の内部。撞木《しゅもく》は誰かの手に綱を引かれ、徐《おもむ》ろに鐘....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
んで、男装束《おとこしょうぞく》に身をやつした。その装束や打ち物は、みな羅生門の
楼上に、皮子《かわご》へ入れてしまってある。――彼は、心をきめて、小路《こうじ》....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
Bacchanalia は、呆気《あっけ》にとられたオルガンティノの前へ、蜃気
楼《しんきろう》のように漂って来た。彼は赤い篝《かがり》の火影《ほかげ》に、古代....
「河童」より 著者:芥川竜之介
るやね》を無数の触手のように伸ばしています。なにか沙漠《さばく》の空に見える蜃気
楼《しんきろう》の無気味さを漂わせたまま。……
一五
それからかれこれ一週....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
、興味があったのに違いなかった。しかしそのほかにも画面の景色は、――雪の積った城
楼《じょうろう》の屋根だの、枯柳《かれやなぎ》に繋《つな》いだ兎馬《うさぎうま》....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
じめた。張湘娥《ちょうしょうが》、王巧雲《おうこううん》、含芳《がんほう》、酔玉
楼《すいぎょくろう》、愛媛々《あいえんえん》、――それ等はいずれも旅行者の僕には....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
おさま》らず、酒と女とに身を持崩《もちくず》していたが、去る――日《にち》、某酒
楼にて飲み仲間の誰彼と口論し、遂に掴《つか》み合いの喧嘩となりたる末、頸部に重傷....
「蜃気楼」より 著者:芥川竜之介
一
或秋の午頃《ひるごろ》、僕は東京から遊びに来た大学生のK君と一しょに蜃気
楼《しんきろう》を見に出かけて行った。鵠沼《くげぬま》の海岸に蜃気
楼の見えること....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
、母とも知らない蓮華夫人の城を攻めに向って来る。蓮華夫人はそれを聞くと、城の上の
楼《たかどの》に登って、「私《わたし》はお前たち五百人の母だ。その証拠はここにあ....
「少年」より 著者:芥川竜之介
とくいん》の縁日《えんにち》に葡萄餅《ぶどうもち》を買ったのもその頃である。二州
楼《にしゅうろう》の大広間に活動写真を見たのもその頃である。
「本所深川《ほんじ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
うに無何有の砂漠を家としている。その点は成程気の毒かも知れない。しかし美しい蜃気
楼《しんきろう》は砂漠の天にのみ生ずるものである。百般の人事に幻滅した彼等も大抵....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
りました。が、今は王氏の焦慮《しょうりょ》も待たず、自然とこの図が我々の前へ、蜃
楼《しんろう》のように現れたのです。これこそ実際天縁が、熟したと言う外《ほか》は....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
っけつ》のために頓死《とんし》したのである。
半三郎はやはりその午後にも東単牌
楼《トンタヌピイロオ》の社の机にせっせと書類を調べていた。机を向かい合わせた同僚....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
時だったであろう。僕は確か父といっしょにそういう珍しいものを見物した大川端の二州
楼へ行った。活動写真は今のように大きい幕に映るのではない。少なくとも画面の大きさ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
そこは心地よいまどろみの国。 夢は半ばとじた眼の前にゆれ、 きらめく
楼閣は流れる雲間にうかび、 雲はたえず夏空に照りはえていた。 ――倦怠の城 ハ....