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楽
「楽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
く時でも、仕事の合い間合い間には、腰にさしている笛を出して、独りでその音《ね》を
楽しんでいました。するとまた不思議なことには、どんな鳥獣《とりけもの》や草木《く....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
んまり和田が乗りたがるから、おつき合いにちょいと乗って見たんだ。――だがあいつは
楽じゃないぜ。野口《のぐち》のような胃弱は乗らないが好《い》い。」
「子供じゃあ....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
劇じみたわからずやじゃありません。学生時代にはベエスボールの選手だった、その上道
楽に小説くらいは見る、色の浅黒い好男子なのです。新婚の二人は幸福に山の手の邸宅に....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
三郎のまず警戒したのは同僚の疑惑を避けることである。これは彼の苦心の中でも比較的
楽な方《ほう》だったかも知れない。が、彼の日記によれば、やはりいつも多少の危険と....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
したなり、自分は山谷《さんや》の露路《ろじ》の奥に、句と書と篆刻《てんこく》とを
楽しんでいた。だから露柴には我々にない、どこかいなせな風格があった。下町気質《し....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
るばかりです。と同時に妙子の耳には、丁度|銅鑼でも鳴らすような、得体の知れない音
楽の声が、かすかに伝わり始めました。これはいつでもアグニの神が、空から降りて来る....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
どから鞭撻を感じた往年の感激は返らないらしい。所詮下手は下手なりに句作そのものを
楽しむより外に安住する所はないと見える。 おらが家の花も咲いたる番茶かな 先輩たる蛇笏君の憫笑を蒙れば幸甚である。....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
命を断った拳銃を握ったまま全身あけに染って打倒れていた。 某氏(五七)はかなり
楽な生活をしていた人で、幸福であるために必要であるものはすべて具っていたのである....
「初雪」より 著者:秋田滋
良人は、ほんとうに幸福な人間だった。世の中にはさまざまな生活があり、さまざまな快
楽があるなどと云うことは、夢にも考えてみたことはなく、現在の自分の生活、現在の自....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
の空気を吸い込み、馬車人力車の轟きさながらに地獄の如く、各種商店の飾りあだかも極
楽の荘厳の如く恍然として東西を弁ぜず、乱雑して人語を明らめがたし。我自ら我身を顧....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
な実験の手伝いをしたかというに、まず甜菜から砂糖をとる実験をやったが、これは中々
楽な仕事ではなかった。次ぎに二硫化炭素の実験であったが、これは頗る臭い物である。....
「寡婦」より 著者:秋田滋
していた。戸外では風が鎧戸に吹きつけて騒々しい音をたて、また古めかしい風見を、独
楽のように、からから※していた。そこで一同は、よく本などにあるように、何かかわっ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
幻の境に遊んだり、幻想におちいったりするし、しばしば奇怪なものを見たり、虚空に音
楽や人声を聞くこともある。近隣一帯には伝説は豊富だし、幽霊のでる場所も多いし、う....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
。彼はなぜ自分の五人の子を殺害したのだろう。なぜだろう。生命を絶つことが一つの快
楽であるような人がよくある。そうだ、そうだ、それは一つの快
楽なのだ。快
楽の中でお....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
、その河には、秋になると、岩名や山魚が沢山に泳いでいました。村の人たちは、みんな
楽しそうに、元気で働いていました。 伊作、多助、太郎右衛門の三人は、ある秋の末....