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楽匠
「楽匠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楽匠の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
してこの食欲は、ブラームスとベートーヴェンとの間に差別もつけないし、または、同じ
楽匠の作品でさえあれば、空虚な協奏曲《コンセルト》と感銘深い奏鳴曲《ソナタ》との....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
って、ある秘めやかな快さをなおもっている。悲しみさえも今は晴れやかである。愛する
楽匠らのことを、消え去った天才らのことを、彼は考える。彼らの魂は、それらの音楽の....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
に帰ると、「神聖なる」音楽家らの作品を読み返してみた。そして自分が最も愛していた
楽匠中にも、嘘《うそ》をついてる者のあるのを認めて駭然《がいぜん》とした。初めは....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ささげつくしてるその音楽上のバール神にたいして、疑惑を感ぜざるを得なかった。また
楽匠らにたいするかかる言を聞くと、不快な気がした。つい先ごろドイツにおいて彼自身....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
わず、その諦《あきら》めの微笑で温良に満ちた作品を照らしていた、この天使のごとき
楽匠が、音楽の聖者が、享楽的なパリーのまん中にいたことは、心打たるる光景だった。....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
に打ち任せられていた。クリストフが出会った若い音楽家のうちには、この民族の流麗な
楽匠の魂と、過去の賢明簡素な芸術を貫いてる美の本能とが、心の中によみがえってる者....
「霊的本能主義」より 著者:和辻哲郎
花は紅と咲き黄と匂い紫と輝いて秋の野を飾る。花の上月の下、潺湲の流れに和して秋の
楽匠が技を尽くし巧みを極めたる神秘の声はひびく。遊子茫然としてこの境にたたずむ時....