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「楽壇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

楽壇の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
ひさ子女史のピアノ独奏会があった時です。何でもあの人が、重病の床から、免れて再び楽壇に復帰するという記念演奏会で、大変な盛会でした。ところが、会場の都合か何かで....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ている、ダンネベルグ夫人の室に戻ると、そこには旗太郎とセレナ夫人とが、四、五人の楽壇関係者らしいのを従えて待っていた。ところが、法水の顔を見ると、温雅な彼女にも....
道標」より 著者:宮本百合子
のパリ特派員の名刺だった。この人によってその新聞の文芸欄に折々パリの文壇、画壇、楽壇の消息がのせられるのを伸子は日本にいたころから読んでいた。パリに滞在している....
近頃の話題」より 著者:宮本百合子
日本文化連盟会長松本学氏賛助、会員二十三名。行動をさける建前で、文壇のほか美術、楽壇からの参加も見る筈であり、綱領、会則等の規定なく、会員の加入脱会も自由という....
期待と切望」より 著者:宮本百合子
間に、具体的な矛盾があるとも思われます。芸術至上主義ととなりあわせて極めて卑俗な楽壇世渡り、社交性が、芸術家に必要な社会性とすりかえられて並んでいます。俳優の生....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
れてる彼のハンケチを盗んでるのを、クリストフは眼に止めた。クリストフ自身もまた、楽壇に上ってゆきたかった。しかしそれがなぜであるかはまったくわからなかった。とい....
ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
弧でくくられて書かれていた。いったい、ひとりの青年とは誰のことなんだとそのじぶん楽壇でひそひそ論議されたものだそうであるが、それは、馬場であった。馬場はヨオゼフ....
「壇」の解体」より 著者:中井正一
文壇、画壇、楽壇、歌壇、俳壇、乃至学壇、評壇等々、それはそれぞれ犯すべからざる神聖なるにわで....
探偵小説の芸術性」より 著者:中井正一
ろう。ジャズが一般の怖れをもってせられる罵倒の中に、すでに全欧を風靡し、フランス楽壇の楽譜の中に姿をかえつつ浸潤しつつあることにもそれは似るであろう。それは、あ....
道なき道」より 著者:織田作之助
っていた本郷の薄汚い商人宿へは、新聞記者やレコード会社の者や、映画会社の使者や、楽壇のマネージャー達がつめかけた。 彼等は異口同音に「天才」という言葉を口にし....
痀女抄録」より 著者:矢田津世子
独逸留学、三四年帰朝、目下ステージを去って教授に専心。「南独紀行」「私の観た独逸楽壇」の著あり。 わたくしは未だ奥住女史のステージの声に接したことがない。知人....
「プラーゲ旋風」の話」より 著者:山下博章
神風の日本にも、今は「プラーゲ旋風」とやらが吹きまくる――と云っても、楽壇人を除いては「プラーゲ旋風」とは何か御存じのない向も多かろう。 楽壇人でも....
棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
から上野の音楽学校の教授に抜かれてから、もはや何年くらいになるでしょうか。日本の楽壇に沢山の弟子を送り出して、日本人の奥さんを持ち、自国語同様、巧みに日本語を操....
探偵小説と音楽」より 著者:野村胡堂
、音楽の知識や用語を採り容れることが流行し、誤謬と出鱈目が氾濫したるにも拘らず、楽壇の紳士諸君は、極めて寛大にこれを看過《みすご》したのはどうしたことであろうか....