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楽天家
「楽天家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楽天家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
り国防計画にも相当の敬意を払っていたであろう。しかしそれをそう云わなければ、この
楽天家の中尉の頭に変態性慾《へんたいせいよく》の莫迦莫迦《ばかばか》しい所以《ゆ....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
によって、そういう高等生物が存在しないというものがあったとしたら、それは、余程の
楽天家か、愚鈍の者か、さもなければ哀れむべき想像力の貧困なる者である。コロンブス....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
(旗艦陸奥が、爆沈されたらば、わが艦隊の士気は、どんなに喪われることだろう!)
楽天家の大尉も、今日ばかりは、不安に思わずにはいられなかった。 だが、事ここに....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
うしましょう」と悲たんし恐怖する者をほとんど見かけない。 ◯K氏曰く、「僕は生来
楽天家かしらんが、この戦争は日本の勝だと信じている。ヨーロッパはもうすぐ食糧で大....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ラ膨んだ頬をしていて、体躯の割合には、小さな瓢箪形の頭が載っていた。彼はいかにも
楽天家らしく、おまけに、チェロがギターほどにしか見えない。その次席が、ヴィオラ奏....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
いるが、日本の文人の多くは、ニヒリスト然たる壁訴訟をしているに関わらず、意外なる
楽天家である。 新旧思想の衝突という事を文人の多くは常に口にしておるが、新思想....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
の全身を照らしつけた。 「うわッ。たまらん」牛丸平太郎は生れつきものおじをしない
楽天家であったが、このときばかりは、もう死ぬかもしれないと思った。彼は目がくらん....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
たそうである。では君江は気の毒ではないか。いやいや彼女は風変わりの女で、そうして
楽天家でもあったため、自分の運命を悲しみもせず、例の愛馬の手綱を取り、故郷へ帰っ....
「火星探険」より 著者:海野十三
かしこのようなぺちゃんこの車になっては、どう詫びて返したらいいだろうかと、日頃は
楽天家のネッドも箱車の後から顔をのぞかせて青息吐息であった。 それでも旅程は一....
「風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
う。私の予感は当っていて、その後娼家の娼婦に接してみると、こんな風なたわいもない
楽天家に屡々めぐりあったものである。 ★ 私は近頃、誰しも人は少....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
生ナマズの絵を書いていた人だそうだ。自ら鯰魚と号していたように記憶する。無邪気な
楽天家であったが、恒産があったのかも知れない。しかし、貧乏のようでもあった。生れ....
「地上」より 著者:島田清次郎
鵞絨の服を着て来る古い洋画家のF氏――そうした人達が平一郎に教えた。彼らは快活で
楽天家だった。 それよりも平一郎に深い印象を与えたのは、「礼拝」と「聖書の講義....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
に二代東雲となりましたが、この人、気性は父に似て至って正直で、物堅い人、また甚だ
楽天家でありましたが、かなり酒量の強い方の人であった。しかしそのため他人に迷惑を....
「現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
茶である。今日のお茶人という者に内省はないというのは野暮である。ピンからキリまで
楽天家揃いであって、まことにめでたいともいう次第の集まりである。茶の三年も続けた....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
さん七面鳥は私の乗込んだ団平船の高い艫の方に大きく膨れてかがんでいたが、いかにも
楽天家の本相をあらわしていた。そうして事毎に「神戸神戸。」で話は持ちきっていた。....