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楽屋番
「楽屋番〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楽屋番の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
ぐに起きる元気はなかった。枕もとには前芸のお花と小女のお君のほかに地弾きのお辰と
楽屋番の豊吉《とよきち》とが残っていた。楽屋にはほかにもう一人お若という前芸の女....
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
衛門 同じ座の狂言つくり 万太夫座の若太夫 万太夫座の持主 楽屋頭取
楽屋番 二、三人 その他大勢の若衆形、色子など 宗清の女中大勢....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ました。 「そちらはこの座で何をいたしおる者じゃ」 「へえい、番頭代わりかたがた
楽屋番をいたしおるおやじめでござります」 「では、このできごとの前後のもようなど....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
もう閉まっているので、裏木戸の方へ廻ってゆくと、楽屋の者もみんな帰ってしまって、
楽屋番の爺さんが一人で後片付けをしているところであった。 「おい、六助さん。お前....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
そして、彼の姿は、唖然《あぜん》たる、弟子や男衆の前を、すぐに消えてしまった。
楽屋番のじいさんさえ、雪之丞の、簡単な変装を見やぶることが出来ないようであった。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、ここへ入って来ちゃいけねえ、按摩さん、勘違えしちゃいけねえよ」 通りかかった
楽屋番が注意を与えると、盲法師は、 「はいはい、あの、こちら様に、清澄の茂太郎が....
「気むずかしやの見物」より 著者:宮本百合子
人物が丁寧に説明するようになった。幕毎に、一種の前口上がつく、例えば、第一幕で、
楽屋番の豊吉と蛇使いの女の一人とが長火鉢を挾んで説明、批評したことの内容を、お絹....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ちの形です。 舞台の上では敵味方にわかれていた富樫の部下を初め、拍子木叩きや、
楽屋番の連中まで、一時は呆気《あっけ》に取られたが、矛《ほこ》を取り直して、この....
「退歩主義者」より 著者:坂口安吾
エッヘッヘ」 と馬吉も苦笑した。引返して、楽屋へ上ろうとすると、階段の上り口に
楽屋番が立っていて、 「いけねえよ。オヌシを上げちゃアいけないてえオフレがでゝる....
「陳情書」より 著者:西尾正
切った態度で、それでも流石一寸四囲に気を配ってから、軽く声を掛けると、首を出した
楽屋番とも顔馴染らしく、其の儘するすると戸の内部に姿を消して了ったのであります。....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
若松屋惣七は、お高に案内させて、両国の小屋に日本一太郎をたずねた。裏へまわって、
楽屋番に小粒をつかませると、まもなく筵《むしろ》をはぐって、舞台着のままの相良寛....
「京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
すっぽりと、覆われている、岩井半四郎さまを、どうして傷つけたのでございましょう。
楽屋番の、この親爺には、たとえ切支丹伴天連の法をわきまえている毛唐人にも、出来そ....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
うじゃねえか。」 「いえね、後に出る人の顔が揃ったかどうか見ようと思いましてね、
楽屋番の八兵衛に訊くつもりで、おもてからここへはいってまいりますと、御覧のとおり....