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楽屋落ち
「楽屋落ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楽屋落ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
品を読みはじめた。 「作品はいいんだが、新聞の読みものとしては、柄が少し悪いし、
楽屋落ちも多いから、一般の読者には不向きかも知れない。それに後半がだれてる。」 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
う別嬪《べっぴん》が一枚、差加わったのは、いつも同じ顔ぶれの三ぴんばかりで、同じ
楽屋落ちをやっていては、さすがの議長プロ亀も気がさす申しわけを兼ねての色どりと見....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
するに心易い同士の議論だから、負けても勝っても結局笑いに落ちる。他の詞でいえば、
楽屋落ちの蕪村の句話しであったのだ。けれどもそれをホトトギスに臆面もなく載せた結....
「人造物語」より 著者:海野十三
やめることとし、人造人間の方へ方向舵をむけることにしよう。 * *
楽屋落ちの昔咄を一つ。 それは今から七年ほどの昔に、本誌に御馴染の延原謙氏が、....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
鹿しいような事柄であるが、消息は主として同人仲間の消息を漏らすのであったので自然
楽屋落ちになることは止むを得なかったことである。子規居士は格別それを嫌いもせず、....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
料簡方のものでない。一回五六枚も書いて、まだ推敲にあらずして横に拡った時もある。
楽屋落ちのようだが、横に拡がるというのは森田先生の金言で、文章は横に拡がらねばな....
「『劉生画集及芸術観』について」より 著者:和辻哲郎
ための芸術」はかく解せられるときその最奥の意味を発揮する。もしこの言葉が芸術家の
楽屋落ちを弁護するために、すなわち「芸術家のための芸術」の意味において用いられる....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
へ廻ってみる。ここで同行中のMさんがこつねん姿をかき消すという一椿事が起ったが、
楽屋落ちだから惜しいが略す。――どこかの、うららかな山火事をあとに一路京都へ――....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
た。その夜の速記を新年号の“筆間茶話”にどうかといわれたが、ちと小生への宥りだの
楽屋落ちも過ぎるし、何よりは自画自讃のクサ味に落ちるのをおそれて、ここへ持ち出す....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
、二百余年の雲霧を隔ててもなおこれを窺い知ることができる。こういう謎のごとくまた
楽屋落ちに近い表現法の中から、辛苦して私たちがその本主の心持を把えようと努めるの....