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楽屋裏
「楽屋裏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楽屋裏の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
し、問題の娘かるわざ一座ばかりは、さすがに事件直後のこととて、座員の者はいずれも
楽屋裏につどいながら、血の色も失いつつ、うろうろとたち騒いでいるさいちゅうでした....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
宗助といったものでしたから、なんじょう名人の目の光らないでいらるべき! ただちに
楽屋裏へやって行くと、居合わした道具方に鋭くきき尋ねました。 「市村宗助はいるか....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
親子に似通った親子連れのものが見物の中に居合わさなかったか、だれか疑わしい人物の
楽屋裏に出入りしたものを見かけなかったか――というような常識的の事実から捜索の歩....
「十五年間」より 著者:太宰治
しまいだという意味なのである。」 こんなところがまあ、当時の私の作品の所謂、「
楽屋裏」であった。この紙袋の中の作品を、昭和八、九、十、十一と、それから四箇年の....
「猿面冠者」より 著者:太宰治
どんな小説を読ませても、はじめの二三行をはしり読みしたばかりで、もうその小説の
楽屋裏を見抜いてしまったかのように、鼻で笑って巻を閉じる傲岸不遜の男がいた。ここ....
「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」より 著者:戸坂潤
、文学にとっても、それによって思想の開拓が試みられる限り(そうでない文学は作者の
楽屋裏では意義があっても大衆のものではない)、科学的公式が不可欠な要素でなくては....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
って、わかっちまわア。ほかの催眠薬を買ってきなよ」 と、薬屋へ駈けつけるやら、
楽屋裏では上を下への騒ぎをしている。 ところがサルトル氏、ジン、よしきた。アブ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ップショオの見物に東京をグルグル駈けまわってきたのだよ。最後に浅草でタロちゃんに
楽屋裏を見せてもらいたいと思ってね」 「それでしたら、都合のいい人が来合してはり....
「戯曲復興の兆」より 著者:岸田国士
力な動機となるのは、ともかくも劇場に足を向けることであり、最初は面倒でも、多少は
楽屋裏の空気を吸うことである。俳優の生態を知ることは、舞台のイメージを豊富にする....
「神経」より 著者:織田作之助
くまで、腰を上げようとしなかった。 それほどのレヴュ好きの彼女が、死後四日間も
楽屋裏の溝の中にはいっていたとは何かの因縁であろう。溝のハメ板の中に屍体があると....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
《こうぐ》購ふさまさすが太平の世の風俗目に見る如し。重政がこの絵本にはその他なほ
楽屋裏の新道《しんみち》に編笠《あみがさ》深き若衆形《わかしゅがた》の楽屋入りを....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
人間という形を以て現れて来まして、いろいろの芸当をやって見せますが、時期が来れば
楽屋裏の大生命の根拠地へ帰らねばなりません。役者が一興業が済んで舞台から身を引い....
「俗臭」より 著者:織田作之助
たところだという。話している内に道頓堀の芝居小屋のハネになり、丁度そこは朝日座の
楽屋裏の前だったもの故、七八人一時に客が寄って来たのを機会に、暫く客の絶間がなか....
「蘭郁二郎氏の処女作」より 著者:大倉燁子
くたび読んでも面白い。 妖魔の如き美少女葉子と、醜い憂鬱な少年黒吉との曲馬団の
楽屋裏における生立から始まり、幼い二人はいつか互に愛しあうようになる。葉子にとっ....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
「亭主と共謀でよくないことをやってるんです」 二人はそこを出て小屋の後を廻り、
楽屋裏を通りかかると、猛獣でも懲しているらしい物凄い鞭の音がピシリ、ピシリと耳を....