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「楽曲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

楽曲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
いところに、「いき」の質料因と形相因とが客観的表現を取っているのである。 なお楽曲の形にも「いき」が一定の条件を備えて現われているように思う。顕著に高い音をも....
器楽的幻覚」より 著者:梶井基次郎
ある秋|仏蘭西《フランス》から来た年若い洋琴家《ピアニスト》がその国の伝統的な技巧で豊富な数の楽曲を冬にかけて演奏して行ったことがあった。そのなかには独逸《ドイツ》の古典的な....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
奏に接することは出来たけれども、彼は徒らに陶酔のみはしていなかった。と云うのは、楽曲の最後の部分になると、二つの提琴が弱音器を附けたのに気がついたことであって、....
芝刈り」より 著者:寺田寅彦
句に絶えず頭を使いながらせき込んで印字機の鍵盤をあさる時、ひき慣れないむつかしい楽曲をものにしようとして努力する時、そういう時には病的に過敏になった私の胃はすぐ....
連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
ときに、いつも私の痛切に感じる一つの点は、歌仙の終局の数句の推移の感じが実によく楽曲の終節の感じに似ていることである。曲の最後に打ち止めの主和弦《しゅかげん》が....
映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
音と靴音とこれに伴なう兵隊の行列によって象徴された特異なモチーフをもって貫かせた楽曲的構成にあると思われる。そうしてその単純明白なモチーフが非常に多面的立体的に....
映画芸術」より 著者:寺田寅彦
このようにして連句の運動が進行するありさまはある度までたとえばソナタのごとき楽曲の構造に類する。この比較についてはかつて雑誌「渋柿」誌上で細論したからここに....
俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
。そうして懐紙のページによって序破急の構成がおのずから定まり、一巻が渾然とした一楽曲を形成するのである。 発句は百韻五十韻|歌仙の圧縮されたものであり、発句の....
踊る線条」より 著者:寺田寅彦
ーカーの「魔術師の徒弟」。第九番、ブラームス「ウンガリシェ・タンツ」というふうに楽曲の名前が並べてあるだけで、いったいどんなものを見せられるか全く見当がつかない....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
もそれに加わって、フルートをもって来た。五時に集まって、九時までかかるのだった。楽曲を一つ終えるごとにビールを飲んだ。近所の人々が室に出はいりして、黙って耳を傾....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
めに演奏しなければならなかった。そして時々、周囲の人々の無関心さに不快を感じて、楽曲の真中でぴたりとやめたいほどだった。まわりに空気が不足していた。窒息するかと....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
らはクリストフのことを知っていた。銀行員は評判を耳にしていたし、事務員は二、三の楽曲を聞いたことがあった――(彼はすぐに得意然とその一節《ひとふし》を口ずさんだ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
こともあったが、多くは、一つの作品全部を包み込む大きな星雲の形をなしていた。その楽曲の結構は、主要の筋道は、彫刻的の明確さで影から浮き出してる眩《まばゆ》いばか....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
うえ》に眼《め》をすえていた。わずか六歳の少年《しょうねん》たる彼が、自分もまた楽曲を作ってみようと決心《けっしん》したのは、この手本に基《もとづ》いてであった....
東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
は殆どないといって差支えない。彼が臨邑から伝えたものは臨邑八楽といって八種ある。楽曲も神話も皆インドのものであります。これが多くいま残っているのであります。大仏....