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楽殿
「楽殿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楽殿の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「丹下左膳」より 著者:林不忘
斎《えんさい》、拝殿、玉垣《たまがき》、唐門《からもん》、護摩堂《ごまどう》、神
楽殿《かぐらでん》、神輿舎《みこしや》、廻廊、輪蔵《りんぞう》、水屋《みずや》、....
「祭の晩」より 著者:宮沢賢治
うな悪い臭《におい》がある、などと思いながら、そこを通り抜けました。 向うの神
楽殿《かぐらでん》には、ぼんやり五つばかりの提灯《ちょうちん》がついて、これから....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
者の眼中には、金剛不壊の山の本体の前に、永久性の大鳥居がただ一つあるばかりだ。神
楽殿の傍には、周囲六丈四尺、根廻りは二丈八尺、と測られた神代杉がそそり立って、割....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
の祝いもあって、夜通し神楽があるのだと鈴子から聞いていたからだ。 張り出した神
楽殿の三方をとり巻いて、野天の座席で見物人はギッシリと詰まっていた。人いきれで汗....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
れば、真夏でも、五秒間膝から下を入れていられないほど身を切る冷めたさのものだ。神
楽殿でニワトリがないている。鶏小屋をのぞきこんだが、暗くて、どんなニワトリだかシ....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
ない。 「神池の背景で、一枚、お撮りになりません?」 反り橋の袂《たもと》と神
楽殿《かぐらでん》の前で、思わせぶりなポーズをしながら行きつ戻りつしていたが、三....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
の事実を告白に及んだ。 娘は社家、葛城藤馬の長女で稲代というのであった。 神
楽殿の舞姫として清浄なる役目を勤めていたのであったが、五年前の暗闇祭の夜に、荒縄....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
があります。ほんとの名前は牛島神社です。石の鳥居をくぐって社殿までの右側に、お神
楽殿があって、見上げる欄間には三十六歌仙の額が上げてあったかと思います。左側の石....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
空には、銀河がキラキラ煙っていた。その麗しい星明りと火光に煙ってうごく群衆は、神
楽殿を繞って、この山上の寒さを知らぬ人いきれにしていた。 「……あら?」 伊織....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
謡を唱和し、鈴を振り、銅拍子を鳴らす大勢の者があった。 いつのまにか、東勝寺の
楽殿の楽器を持ってきて、高時の陣座のうしろに、一ト屯を作っていた諸職の雑人――あ....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
家の旧宅の跡といわれる石垣と小川一つ境にして隣り合っている) 或る時、そこの神
楽殿で、楽師たちが太鼓を打っているのを見て、幼い武蔵は、奇異な眼をかがやかして、....