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楽節
「楽節〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楽節の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
高い音をもって突如として始まって、下向的進行によって次第に低い音に推移するような
楽節が、幾つか繰返された場合は多く「いき」である。例えば歌沢の「新紫《にいむらさ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
に、冷淡無関心な学び方で、いっそう教師を怒らした。最もいけないのは、ある表情的な
楽節の中に魂をうち込まなければならないと彼女が考えてる時であった。そういう時彼女....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
もわからなくなり、底知れぬ倦怠《けんたい》のうちに陥る心地をはっきり感じた。ある
楽節で彼が期待していた嘲笑《ちょうしょう》の囁きさえなかった。聴衆は番組《プログ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
で、たいてい同じ場所で顔を合わしたので、間もなくたがいの趣味をも知り合った。ある
楽節になると、意味ありげな眼つきをかわした。彼女はとくにある楽句を好む時には、唇....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
て、かわいい決心の様子でピアノにつき、そのロンドをむちゃくちゃにひきながら、ある
楽節ではまごつき、ひき渋ったり、ふいにひきやめたり、後ろを振り向き、「ああ、忘れ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
るとき、彼はちょっと黙って耳を傾け、それからまたますます口笛を吹きたてた。面白い
楽節になると、金槌でたたきながら屋根の上で調子をとった。クリストフは向かっ腹をた....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
くことだけに熱中していたが、そのうちに、気が変ったらしく、勝手に調子をかえたり、
楽節を飛ばしたり、おしまいのほうをめちゃめちゃにして、投げるようにヴァイオリンを....