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楽長
「楽長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楽長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
ん高くなっていった。時計は丁度十時四十五分、支配人が奥からでてきてジャズ音楽団の
楽長に合図をすると、柔かいブルースの曲が突然トランペットの勇ましい響に破られ、軽....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
。 7 ちょうどそこへ、髪油を手の序に顔へも塗ったような、頬の光った
楽長が近づいて来て何かお好みの曲はございませんでしょうかと質問したので、私が一同....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
クララ・ザルトリウスと結婚して、その地に根をすえてしまった。彼女は大公に仕えてる
楽長の娘であって、彼はその
楽長の職を譲り受けた。クララは沈着なドイツ婦人で、料理....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
せるのに役だたないではなかった。また彼は一家の貧しい暮しを助けてくれた。彼は前音
楽長として受けていたわずかな年金のほかに、なお音楽を教えたりピアノの調律をしたり....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
に打ち消されていた。それでも皆、つとめて低声に話しひそやかに食べてるのだった。音
楽長は背の曲がった大きな老人で、白髯《はくぜん》を尻尾《しっぽ》のように頤《あご....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
いた。 そういう作品の演奏を指揮するためには、厳格で猛々《たけだけ》しい青年音
楽長が、あたかもベートーヴェンやワグナーの軍隊をでも奮起させるかのように、ミケラ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
た。 胸騒ぎが少し静まったとき、彼女は弟の双眼鏡を借りてクリストフをながめた。
楽長の譜面台についてる彼の横顔を見て、その気荒な一徹な表情を見てとった。彼ははな....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
外国でたちまち名声を博した。ヘヒトの友人でイギリスに住んでいるワグナー派の有名な
楽長が、その作品に感激した。彼は多くの音楽会にそれを演奏して、非常な成功を収め、....
「魔都」より 著者:久生十蘭
花子と呼ばれた娘は顔を上げてその方を見ると、二人の警官が楽隊の方に近付いて行き、
楽長らしい男に奏楽の中止を命じるふうだが一向命令に従わぬので、立腹した警官は一人....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
四三〇より西洋礼式の実習。各分隊、見学ゆるす。心得のあるものは参加してよろしい。
楽長にも伝えてくれたまえ」 副直将校は敬礼して砲塔のうしろのほうへ走って行った....
「宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
訓練とは監督者に待たなければなりません。宝塚少女歌劇の可愛い役者達が舞台監督なり
楽長なりを神様のように思って、小学校の生徒が体操の号令一つで動くように、一挙手一....
「美音会」より 著者:佐藤垢石
とさせる。それに舞子は何れも十歳から十四、五歳くらいまでの少女なので可愛らしい。
楽長という人は鉄縁眼鏡をかけた、眼のギョロッとした人で、楽器を休めている時は、い....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
てる。……ミューズもアポロも大喝采《だいかっさい》。……プレジデント・フーヴアの
楽長《シェフ・ドルケストル》が、あっけにとられて、盃《ヴエール》を持ったままあん....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
その若い、すらりとした、自慢の姿のままで、
お前達は腐ってしまいなさるが好い。
楽長
蠅の嘴、蚊の鼻梁。
裸の女を取り巻くな。
木の葉に止まる雨蛙も、草むらにい....
「帯広まで」より 著者:林芙美子
な光線があたっていた。さえざえした顔であった。 「どんなひとなの」 「亡くなった
楽長さんの奥さんでね。お母さんがあいぬだそうだ」 「じゃ、北海道のどこかなのね、....