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楽隊
「楽隊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
楽隊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
いる人間から見ると、滑稽《こっけい》としか思われない。お囃子《はやし》をのせたり
楽隊をのせたりした船が、橋の下を通ると、橋の上では「わあっ」と云う哂《わら》い声....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
話を続けて行った。
「和田の乗ったのは白い木馬、僕の乗ったのは赤い木馬なんだが、
楽隊と一しょにまわり出された時には、どうなる事かと思ったね。尻は躍るし、目はまわ....
「葱」より 著者:芥川竜之介
》、須田町の往来が、いかに美しかったかは問うを待たない。歳暮《せいぼ》大売出しの
楽隊の音、目まぐるしい仁丹《じんたん》の広告電燈、クリスマスを祝う杉の葉の飾《か....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
ちにかすかな角燈の光を見つけ、そっとそこへ歩いて行った。するとそこには年の若い軍
楽隊の楽手が一人甲板の上に腹ばいになり、敵の目を避けた角燈の光に聖書を読んでいる....
「食魔」より 著者:岡本かの子
体の自らなる※く。それは回教徒の祈祷の姿に擬しつつ実は、聞えて来る活動館の安価な
楽隊の音に合わせているのだった。 鼈四郎が、なお愕いたことは、病友は、そうしな....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
台の上に、玩弄品《おもちゃ》の自動車だの馬車だの馬だの獅子だのを乗せて、騒々しい
楽隊の音と一緒に廻らしている。そして、いい年をした大人がそれに乗っかって喜んでい....
「金属人間」より 著者:海野十三
小屋のまえに立ってみると、あの景気のよい呼びこみの声もなく、にぎやかすぎるほどの
楽隊の楽士たちも、どこへ行ったかすがたがなく、表の札売場《ふだうりば》はぴったり....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
よォー」 「どうだ、今夜は日比谷公園の新音楽堂とかいうところへいってみようか。軍
楽隊の演奏があってたいへんいいということだぜ」 「そう。――じゃあたし、行ってみ....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
っては最初の巴里祭が来てしまった。町は軒並に旗と紐と提灯で飾られた。道の四辻には
楽隊の飾屋台が出来、人々は其のまわりで見付け次第の相手を捉えて踊り狂った。一曲済....
「映画と音楽」より 著者:伊丹万作
ケストラの前へ飛び出して行つたり、楽士に注文をつけたりする必要はない。気にいらぬ
楽隊ならさつそく帰つてもらつて他の
楽隊と取りかえればいいのであるが、日本ではなか....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
とも同じ人であつたかいまだに疑問である。 のちに中学校へはいつたとき、運動会の
楽隊の稽古をしていた上級生から新馬鹿マーチという名まえを教わつた。なるほど耳にな....
「人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
。日光は照りつけ汗がワイシャツの下からにきにきと湧いた。前面の小高い拝殿の上には
楽隊がいて、必要に応じて奏楽をした。注意して見ると、
楽隊のメンバーにはアフレコ・....
「秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
かしい。 挽物細工の玩具などを買って帰ろうとすると、町の中ほどで赤い旗をたてた
楽隊に行きあった。活動写真の広告である。山のふところに抱かれた町は早く暮れかかっ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
日と場所とを定め、有志のものへ切符を売り渡す。もしその場所水浜なれば、当日端舟と
楽隊とを用意し、会するものみな弁当を携えともに水を渡りて、あらかじめ期したる場所....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
いに清涼を覚ゆ。副領事杉村恒造氏とともに電車に駕して市内を巡見し、公園に佇立して
楽隊の奏楽を聞く。当日はイースターの大祭日なれば、園内の群集一方ならず、その人数....