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「概ね〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

概ねの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新日本の進路」より 著者:石原莞爾
村の戸數は、その村の採用する事業が何名の勞働力を必要とするかによつて決定される。概ね十數戸乃至數十戸というところであろう。この体制が全國的に完成せらるれば、日本....
長篠合戦」より 著者:菊池寛
たが、弾丸一度に九つも中り、脚と内冑を撃たれて果てた。ここに至って甲斐の武将勇卒概ね弾丸の犠牲となり終って、武田勢総敗軍の終局となる。敵浮足立ったりと見ると、織....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
るかも」(巻三・三一六)という歌を作っていて効果をおさめているのは、旅人の歌調が概ね直線的で太いからでもあろうか。 ○ あしひきの山さ....
青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
的に親切で、つまり女というものの男に対する本能的な親切なのだろう。その代り、私は概ねウカツでボンヤリしているから、男の人が何を欲しがっているか、大概は気がつかな....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ている時間のほかは完全に酒をのみつゞけており、私のところへ来た時ばかりではなく、概ね彼の日常がそうであったらしい。 一日に三四本のウイスキーを楽々カラにして、....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
の軍部はドイツのフンドシを当にして失敗してしまった。 今日、右翼再興の気運も、概ね人のフンドシを当にしての算用から割りだされた狡猾で頭の悪い田吾作論理の発展の....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
。選手の生活は保証されており、酒色にふけらない限り、お金には困らない。 選手は概ね単純な若者である。概して教育の程度は低いが、個人競技で、勝敗がハッキリし、油....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
坐っていた。 九州の落武者の多くは、壮士的ではあるが、ヨタモノとは違う。彼らは概ね自活していた。新聞配達とか、露店商。これは今でも学生のアルバイトだが、当時は....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
へ来たのは一カ月前です。そのときは、たしかに美人が多かったらしいです。時の一行は概ね逆上的に心酔しておったです。ぼくも、その時、来ればよかったなア」 予言者は....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
るものとさえなったのです。 そういうわけで、ヴィユウ・コロンビエの舞台装置は、概ね、コポオの精神を体したジューヴェの工夫になるものが多く、やはり一座の女優ビン....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
土地であるから「曾我物語」を気の向くままに足でしらべてみたりしたが、当時の地名は概ね今も残っていて、人名地名のわずらわしい本であるが、その土地で読むとたのしんで....
案内人風景」より 著者:黒部溯郎
だろう。 それ以前のいわゆる日本アルプス探険時代ともいうべき頃の登山者たちは、概ね、猟師とか、岩魚釣りとか、杣人の類か、または、かつて陸地測量部の人夫として働....
俗臭」より 著者:織田作之助
山の連込宿で、二人はお互いに慰め合ったのである。いってみれば恋愛の条件は揃った。概ね打明け話は恋愛の陰影を濃くするという例に二人の場合ももれなかったのだ。二人は....
料理一夕話」より 著者:北大路魯山人
たま食通と言われる人たちも、大抵は下手物通というところであって、その志すところは概ね低い。そして、その知るところは凡食の一部分に過ぎない。つまらないことを騒ぎ立....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
を阻害する。防空対策についても真に達人の達観が切要である。 私は最終戦争は今後概ね三十年内外に起るであろうと主張して来た。この事はもちろん一つの空想に過ぎない....