構内[語句情報] »
構内
「構内〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
構内の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「影」より 著者:芥川竜之介
彩《ちんさい》は、たった一人跡に残って、二つ折の鞄《かばん》を抱えたまま、寂しい
構内を眺めまわした。すると電燈の薄暗い壁側《かべぎわ》のベンチに坐っていた、背の....
「星座」より 著者:有島武郎
だけでも珍《めず》らしく美しそうな人に思われた。
駅夫《えきふ》が鈴を鳴らして
構内を歩きまわりはじめた。それとともに場内は一時にざわめきだして、人々はひとりで....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、小指を刎ねて※りはじめたが、何を焦れたか、ぐいと引断るように邪険である。 ト
構内の長屋の前へ、通勤に出る外、余り着て来た事の無い、珍らしい背広の扮装、何だか....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
べるのが順序であろう。 ――――――――――――――― 宏大な大学の
構内は、森林に囲まれて静寂そのものであった。殊にこれは夜更の十二時のことであった....
「海底大陸」より 著者:海野十三
泊所の交渉のために、シムトン会長のいる建物へと出かけた。 生物学会は、同じ大学
構内の、青いツタのおいしげった古めかしい煉瓦づくりの建物の中にあった。 シムト....
「海底都市」より 著者:海野十三
年に案内されて、例の動く道路に乗り、方々で乗換え、やがて大学へ着いた。すばらしい
構内だった。通路の天井《てんじょう》が非常に高く、千メートル以上もあるような気が....
「骸骨館」より 著者:海野十三
は、章をあらためて述べることにしよう。 少年たちは柵の破れ目から、廃工場のある
構内へ入っていった。一番手前の工場からはじめて次々に工場の内部をのぞいていった。....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
おさわりになりませんように。失礼いたしました」 「君の部屋の電話番号は……」 「
構内四百六十九番です。しかしあたくしはたいてい外を廻っておりますので、不在勝ちで....
「雷」より 著者:海野十三
× × × 丁度その頃、お里の兄の雅彦は、下り列車が比野駅
構内に入るのも遅しとばかり、ヒラリとホームの上に飛び下りた。それから、改札口を跳....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
指令を仰ぐことが必要だと思った。 彼はすぐ電話をかけたいと思った。それで税関の
構内を縫って、どこか電話機のありそうなところはないかと走りだした。 荷物検査所....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
処とも聞きにくうございますよ。しかし何かしらありましょう……何しろ暗い。」 と
構内の柵について……灯の百合が咲く、大な峰、広い谷に、はらはらとある灯をたよりに....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
なつてしまつたが、実に不思議な小屋で、それは駅の傍というよりもむしろまつたく駅の
構内にあつた。 舞台と観客席は建物の二階と三階が使用されていて、この小屋には一....
「暗号数字」より 著者:海野十三
列車ががたんと揺れたので眼を覚ました。ちょうど今列車は電灯があかあかとついた駅の
構内にスピードをゆるめて入っていった。駅名を見ると、沼津だ。正に午後八時五十五分....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
道節が火定に入った円塚山というは名称の類似から本郷の丸山だろうともいうし、大学の
構内の御殿の辺だろうという臆説もある。ドッチにしてももとが小説だから勝手な臆測が....
「西航日録」より 著者:井上円了
)中学、ともにその名高きをもって一日訪問せり。リズバーン中学内には、生徒のために
構内に一宇の遊泳場を設け、冬時は蒸気をもって水温を高め、四時校内にて遊泳の自在を....