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槍傷
「槍傷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
槍傷の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「酒の追憶」より 著者:太宰治
は小さい盃でちびちび飲みながら、やがてそのひとの、「国を出る時や玉の肌、いまじゃ
槍傷刀傷。」とかいう馬賊の歌を聞かされ、あまりのおそろしさに、ちっともこっちは酔....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
さまわにぐちのたれ布の真下に長々とのけぞっているのです。しかも、傷が尋常でない。
槍傷《やりきず》でもなく、刀傷でもなく、俗にのど笛と称されている首筋の急所を大き....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
ちゃこの直高を愚昧と思うか、やさ、盲目と見たかァ……千軍万馬の中往来なし、刀傷か
槍傷かァ、それ見わけのつかぬ直高と思うやッ!」……と、まで来ればお二階の旦那なる....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
らしいものはないようだ、確かに突いて抉ったものだが、刃物は槍か、刀か」 「無論、
槍傷ではない刀傷だ、してみると試し斬りではなく、遺恨だろう」 「左様、恋の恨みで....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
け、フリートラントでは銃剣の傷を受け、それに……モスコヴァでは全身に七、八個所の
槍傷《やりきず》を受け、ルーツェンでは榴弾《りゅうだん》の破片《かけら》で指を一....
「茶漬三略」より 著者:吉川英治
陽のように――救いの光がくわっと胸へ甦って来た。 わしは、血のとまらない深股の
槍傷の穴へ、土を詰めこんだ。そしてぎりぎり布で縛りつけ、そこらの生木を切って杖と....