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様は無い
「様は無い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
様は無いの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旧主人」より 著者:島崎藤村
なんて、日常《しょっちゅう》その噂《うわ》さばかりさ。どうだね、……未だそんな模
様は無いのかい」 奥様は俯《うつむ》いて、御顔を紅らめて、御返事をなさいません....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
云うんだ。人間って奴は何んの事は無え、贅沢三昧をして生れて来やがって、不足の云い
様は無い筈なのに、物好きにも事を欠いて、虫手合いの内懐まで手を入れやがる。何が面....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
無理なお客が有っても、十二時を打ったらずん/\帰れと云って下すったが、そんなお客
様は無いてッて何時も旦那様のお噂ばかり申して居りますので」 三「何しろ美代ちゃん....
「鵞鳥」より 著者:幸田露伴
理がハネて、釣合を失えば、全体が失敗になる。御前でそういうことがあれば、何とも仕
様は無いのだ。自分の不面目はもとより、貴人のご不興も恐多いことでは無いか。」 ....
「別れたる妻に送る手紙」より 著者:近松秋江
\した。 すると、お宮は暫時して、フッと顔を此方に向けて、 「あなた、本当に奥
様は無いの?」 「あゝ」 「本当に無いの?」 「本当に無いんだよ。」 「男という....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
者と立てられてその名前は家々の守護神の様に人の口に膾炙している大紳商、大紳士も、
様は無い。常はその限り無き富を以て、金力を以て、羨まれ、敬慕せられ、殆ど世界を支....