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標木
「標木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
標木の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「石狩川」より 著者:本庄陸男
の日の――故郷を捨てた日の意志を新たにしたものでなければならない。
削った白い
標木に、矢立ての墨をたっぷり含ませて、筆も折れよと書いたのである。
「旧仙台藩伊....
「皇海山紀行」より 著者:木暮理太郎
笹を分けて二つの隆起を踰えた。三時三十五分である。二つ目の隆起は、字クワノキ平の
標木があった。食慾減退の祟りがそろそろ現れて来たようだ。前に高く屹立した鋸山の最....
「治郎吉格子」より 著者:吉川英治
。 天保山の磯茶屋から、月見舟がたくさん出る。酒をつんで、妓をのせて、川尻の澪
標木のあたりまで浮かび出るのである。 十三夜の晩だった。水の上では、もう息さえ....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
クシであって、突立った柱を意味する。こんな微物に向って、通例は重々しく考えられる
標木の名を転用したところに、もう最初からの軽い戯れがあると思う。関東以北において....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
った紫の球にも細かな霧の小雨がかかっていた。 庄亮はノートに歌を書く。 私は
標木を読んで行く。 ライ麦(アルコール原料)かな。 アムール、 サクソン、 ス....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
れんを外にくぐり出ると、真向の路地の入口にわが友水守亀之助君経営の人文会出版部の
標木が、闇にも白く浮出しているのが眼につくであろう。仰げば近く酒井邸前の矢来通り....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
を躋って間もなく岩を敷き詰めた些やかな平らに出る、そしてそこに見覚えのある一本の
標木と、三年越しの顔を合せた時には何でも構わず嬉しかった。 茫漠たる霧は一度僅....