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「標榜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

標榜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
でも訳すほかはありません。が、とにかく何よりも先に「河童全体の利益」ということを標榜《ひょうぼう》していた政党だったのです。 「クオラックス党を支配しているもの....
路上」より 著者:芥川竜之介
になって問いかけた。 『城』と言うのは、四五人の文科の学生が「芸術の為の芸術」を標榜《ひょうぼう》して、この頃発行し始めた同人雑誌の名前である。その連中の主催す....
るしへる」より 著者:芥川竜之介
、恐らくその余りに荒唐無稽に類する所から、こう云う破邪顕正《はじゃけんしょう》を標榜《ひょうぼう》する書物の性質上、故意の脱漏《だつろう》を利としたからでもあろ....
或る女」より 著者:有島武郎
才の名をほしいままにした高山樗牛《たかやまちょぎゅう》らの一団はニイチェの思想を標榜《ひょうぼう》して「美的生活」とか「清盛論《きよもりろん》」というような大胆....
新日本の進路」より 著者:石原莞爾
由創意を最高度に發揚するため必要最小限度の專制を加えることである。今日自由主義を標榜して國家の運營に成功しているのは、世界にアメリカだけである。かつて自由主義の....
自叙伝」より 著者:大杉栄
った。 そして幸徳と堺とは別に週刊『平民新聞』を創刊して、社会主義と非戦論とを標榜して起った。 これまで僕は、それらの人とは、ただ新聞上の議論と、時に本郷の....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
。蔵書家に就いてその蔵書を借り出して来るのである。ところが、蔵書家には門外不出を標榜している人が多く、自宅へ来て読むというならば読ませてやるが、貸出しはいっさい....
御萩と七種粥」より 著者:河上肇
分の近距離にあった。何年か前に京都を引払って東京に移り、一時はプロレタリア芸術を標榜して洋画塾を開いていた青楓氏は、その頃もはや日本画専門となられ、以前からのア....
獄中消息」より 著者:大杉栄
、ただ没主義な卑俗なものにしてしまうよりは、やはりその名の実をとって新婦人主義を標榜して貰いたい。もっともこれも程度の問題だろうが、最初の『家庭雑誌』くらいのと....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
匹敵するものは一つとしてない。 まず、彼は売薬業者の眼のかたきである医者征伐を標榜し、これに全力を傾注した。「眼中仁なき悪徳医師」「誤診と投薬」「薬価二十倍」....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
た。殊に歴史地理の考証については該博精透なる尋究を以て聞えていた。正当なる歴史を標榜する史籍さえ往々|不穿鑿なる史実を伝えて毫も怪しまない時代であるから、まして....
久野女史をいたむ」より 著者:兼常清佐
想像を許さない。またニホンでの盛名を事実上多少裏切られた事位で、あれほどに努力を標榜していた女史がその精進の前途を葬ってしまおうとも思われぬ。しかし女史の悲劇的....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
いうことが今度の主眼で、協会側ではそれを上演することによって、いわゆる演劇改良を標榜しているらしく見られた。そうして、その「泉三郎」は団十郎一門の受持ちで菊五郎....
読書雑感」より 著者:岡本綺堂
た。蔵書家に就てその蔵書を借り出して来るのである。ところが、蔵書家には門外不出を標榜している人が多く、自宅へ来て読むというならば読ませて遣るが、貸出しは一切断る....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
、好評。 ○二月、川上音二郎一派は市村座にて「明治四十二年」を上演。男女合同劇を標榜して、市川九女八、市川かつらの女優も出勤。 ○四月十五日、十代目片岡仁左衛門....