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「権妻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

権妻の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
病弱な彼ではあるし、万一血統を絶《た》やしてはと云う心配もなくはないので、せめて権妻《ごんさい》でも置いたらどうだと勧《すす》めた向きもあったそうですが、元より....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
いながらスラリッと襖《ふすま》を開けると蟠作に続いて出ましたのがお村、只今で云う権妻《ごんさい》です。お妾姿で髪は三《み》つ髷《わ》に結い、帯をお太鼓にしめてお....
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
八重殿と婚礼のことは、今しばらく御猶予を願いたいのでござりまする」 「頑固だな。権妻でもあるのか」 「いいえ、そんなことは、ございません」 「それなら、何の差し....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
員さんと申すだけのことに致しておきましょう。その官員さんの囲いもの――そのころは権妻という詞が流行っておりました。――になって、この番衆町に地面や家を買ってもら....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
様の方にはお召使が幾人もあって、何か月に六斎ずつ交る／″＼お勤めがあるなどという権妻を置散かして居ながら、家来が不義を致しますと手打にいたさんければならんとは、....
「西洋人情話　英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
両｜遣るが、何卒此の事を口外してくれるな、打明けて話をするが、此の死骸は実は僕が権妻同様のものだ」 車「それなら貴方の妾か」 又「なに僕の妾というではない、去る....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
だちは皆、当時流行の猟虎の帽子をかぶり、羽ぶりのよい官員や実業家と肩をならべて、権妻でも蓄えることを男の見栄のように競い合う人たちだからであった。東京の方に暮ら....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
来ましたね、この娘を身請え為すっても御妻君の方は」 新「なに僕がこの娘を受出して権妻にしようてえ訳じゃアねえが、あの娘のお父さんには、昔風流の道で別懇にして御恩....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
帯を締めて、黒縮緬の羽織なら何処へ出しても立派な奥さん、また商人の内儀にも好し、権妻にも、新造だって西洋げんぶく大丸髷でも好し、束髪にして薔薇の簪でも挿さしたら....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
。いま思えば三角関係だったのでもあろう。佐兵衛さんは旦那《だんな》で、勝川お蝶は権妻《ごんさい》上り、関取××は出入りの角力、そして佐兵衛さんはさしもの大資産《....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
、ものの音《ね》じめをあげつろう輩《やから》であった。 よい衆の旦那、御内儀、権妻《ごんさい》――いき好みの、琴はどうも野暮くさいといった人が、これはいいと集....
「朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
あるじ》の囲い者で、栄華をきわめ贅沢《ぜいたく》をしつくしていた、お蝶さんという権妻《ごんさい》のひっかかりだったのだが、そんな縁引《えんび》きがありながら、盲....
「田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
女教師鴎外、芸妓紅葉、女生徒｜漣《さざなみ》、女壮士｜正太夫《しょうだゆう》、権妻《ごんさい》美妙、女役者｜水蔭《すいいん》、比丘尼《びくに》露伴、後室《こう....
「随筆　寄席囃子」より 著者:正岡容
圓遊の速記を見ると、異人館、ヒンヘット、馬駆（競馬）、奈良の水害、自転車競争、権妻二等親、甘泉、リキュール、フラン毛布、西洋料理と、明治開化の種々相が、皮相で....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
になってしまった。当時の成上りの田舎侍どもが郷里の糟糠の妻を忘れた新らしい婢妾は権妻と称されて紳士の一資格となり、権妻を度々取換えれば取換えるほど人に羨まれもし....