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権能
「権能〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
権能の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
の問題ではございません。が、私は、賢明なる閣下が、必ず私たち夫妻のために、閣下の
権能を最も適当に行使せられる事を確信して居ります。どうか昭代《しょうだい》をして....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
業婦共に鼻毛を読まれている当世の大臣や役人|輩《ばら》に、盆踊り位をとやかくいう
権能は余りあるまいテ、馬鹿な話である。 その夜十時頃、大子駅に到着。山間の孤駅....
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
れ他なし、幾十年もしくは幾百年幾千年の因襲的《いんしゅうてき》法則をもって個人の
権能を束縛する社会に対して、我と我が天地を造らむとする人は、勢いまず奮闘《ふんと....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
あらゆる捧げものを要求する。人の生活は畢竟神の前にあっては無に等しい。神は凡ての
権能の主体である。人は神の前にあって無であることを栄誉としなければならない。神に....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
木戸の権威を保ち、町の騒動や危険事故を防いで安寧を得せしむる必要上から、警察官的
権能をもそれに持たせた。民事訴訟の紛紜、及び余り重大では無い、武士と武士との間に....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
態度と意識内容とのことだということになる。
常識(健全な人間的悟性)のこうした
権能は、専ら夫が外部的経験によるものではなくて内的経験のものだったという処から発....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
的・歴史主義的・又ファシスト的・其の他の色々の諸知識社会学は、知識の内から論理の
権能を放逐する。だから夫は中心を抜きにした知識の社会学であり、従って知識の社会学....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
明確なのである。それも尤もで、内閣の庇護化にある官僚は、内閣から独立している軍の
権能のようなものは元来有たないのだから、身分保証とか何とか云っても夫はほんの気休....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
由をも意味したのだ。だから自由主義排撃なるこの日本型ファシズムの進行は、単に議会
権能の抑制だけではなく遂に可なり極端な言論抑止と言論統制とを結果した。官製のニュ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
をもこしらえたり廃したりし得るという、自分の偉大な力を示さんがためであった。彼の
権能はすべてのものに及んでいた。気に入れば天才をもこしらえ出していた。 その日....
「物理的空間の成立まで」より 著者:戸坂潤
に従属する立場を離れるものではない。空間知覚に於いて認められるように見えた感覚の
権能は依然まだ消極的であると考える外はないと思う。 感覚が真に積極的になり得な....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
し、その他を原告の負担とする。 「理由」 (前略)原告は本件予約を解除する正当の
権能を有し、しかして、さらに原告は被告に対し損害賠償を求めることができる。右損害....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
はや谷中派の組合に這入る這入らぬを間題にする必要もなくなり、同時に谷中派が組合の
権能を振り廻す権利を認める必要もなくなりました。 「組合は組合で放棄って置け、彼....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
ために貴いのだ。戸籍を、法律上のこの神を、崇めよ、跪け! 国家は、戸籍を変える
権能を持っているために、殺しても好いのだ、仮にいま二十万人のひとを殺させたとする....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
いて、置場所も変っていないのが、
王侯たるものの特権だ。人臣には何一つ
変更する
権能は授けてないのだと云われた。
合唱の群
さあ、追々にお蓄になった、数....