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「権謀術数〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

権謀術数の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新ハムレット」より 著者:太宰治
。でも、まあ、たいした事は無かろう。大人には、おとなの世界があるんだ。見え透いた権謀術数を、見破られていると知りながらも、仔細らしい顔つきをして、あっちでひそひ....
道標」より 著者:宮本百合子
その明晰な理性が、乱麻《らんま》のような帝国主義の日々の目前の利害と延命のための権謀術数の間をぬって、どう運転され、たたかわれ、勝利を占めてゆくかという、現実の....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
出し薬を以て対抗して行くようなものだ。その無敵の唯物功利道徳に対して、それ以上の権謀術数と、それ以上の惨毒な怪線を放射して、その惨毒を克服して行けるものは天下に....
私たちの建設」より 著者:宮本百合子
に一枚の諷刺画を描かせ、彼はそのために遠島の刑にあった。徳川時代の婦人達はやはり権謀術数の手段として、人間の女性としての本性を踏み躙った性的関係に置かれたのであ....
堕落論」より 著者:坂口安吾
順であるが、我々の偽らぬ心情は規約と逆なものである。日本戦史は武士道の戦史よりも権謀術数の戦史であり、歴史の証明にまつよりも自我の本心を見つめることによって歴史....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
老中筆頭という高官にあって、田沼の横暴を抑えたのを、私は年若と無位無官と、過激と権謀術数と、ある意味における暴力とを基とし、表面には立たず裏面にいて田沼の横暴を....
血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
をしているところの、いうところの老女であった。女ながらもずば抜けた知恵者で、一面権謀術数に富み、一面仁慈寛大であった。加藤清正や福島正則や、片桐且元というような....
ドモ又の死」より 著者:有島武郎
誓う。 一同 誓う。 花田 そのためには日ごろの馬鹿正直をなげうって、巧みに権謀術数を用うることを誓う。 一同 誓う。 花田 ただし尻尾を出しそうな奴は....
今昔茶話」より 著者:国枝史郎
ニッヒの位置は、きわめて困難であったといわなければならない。 しかるに、後世、権謀術数の権化のようにいわれているメッテルニッヒは、その高い家柄と勝れた教養と、....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
に実着に出て居りますけれども、外交上の事はどうも実着ばかりで勝を制するとも、また権謀術数が勝を制するとも、一言にいうことは出来ない。もちろん一番未来の勝利者は誠....