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権限
「権限〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
権限の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「冬の日」より 著者:梶井基次郎
れている。 近代科学の使徒の一人が、堯にはじめてそれを告げたとき、彼の拒否する
権限もないそのことは、ただ彼が漠然忌み嫌っていたその名称ばかりで、頭がそれを受け....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
していた。 「女大臣、何をなさるのですの」 「お前の知ったことではない。わたしの
権限で、この人造人間を殺すのだ」 「殺すのはちょっとお待ち下さいまし」 「なにを....
「放送された遺言」より 著者:海野十三
ウムを入手してこれを服用しようということは神によって造られた人間の犯すべからざる
権限であり、さらに骨肉相食む類の醜態を誘発して人類の風紀は下等動物以下に堕落する....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
な鍵で、歴代の市長は、後任者へ事務引継ぎの際、親しく手から手へ譲り渡して、名誉と
権限と秘密とを一緒に伝えるという由緒ある鍵である。もしそれが盗まれたとしたら、そ....
「超人間X号」より 著者:海野十三
きかないことにする」 「早く、私のからだを自由にせよ。君には、私を捕《と》らえる
権限《けんげん》がないじゃないか」 「そのうちに、君を自由にしてやるよ。当分《と....
「地球要塞」より 著者:海野十三
も覚悟がある” 「それは無理というものだ。余には、欧弗同盟軍を砲撃せよと命令する
権限がない。ワイベルト大統領にいっていただきたい」 “おいおい、呑気《のんき》な....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
長がそれを受け容れるかどうかは甚だ疑わしい。彼は非常に獰猛な性質であり、また彼の
権限を犯すようなことに対しては、すこぶる敏感をもっているからである。夕食のおわっ....
「光は影を」より 著者:岸田国士
でなにを言うか。大体、家の秩序というもんが、まるで乱れきつとる。そもそも、家長の
権限なるものを、わしは最少限度にしか用いておらん。その弊害を重々、知つとるからだ....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
かぎり、ありとあらゆる責任と義務を背負わされる。そしてそのかわりにほんのわずかな
権限を。 監督の実際は、会社の方針、検閲制度、経済的制御、機械的不備、スターの....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
を統ぶるのみならず学堂出身者の任命の詮衡及び進退|黜陟等総てを委任するという重い
権限で監督に任じた。当時の(あるいは今でも)支那の軍制は極めて不備であって、各省....
「城」より 著者:カフカフランツ
も信頼して私に相談して下すってかまいませんよ。もちろん、たいしたものではない私の
権限の範囲内でのことですが」
「あなたはいつも、私が測量技師として採用されるべき....
「審判」より 著者:カフカフランツ
にいる何人かさえ笑った。すっかり気をわるくした予審判事は、下にいる連中に対しては
権限が及ばぬらしく、回廊のほうでその償いをしようとして、とび上がり、回廊の連中を....
「流刑地で」より 著者:カフカフランツ
はありません。ともかく、私が知っていると思われる限りではこの流刑地でひどく広汎な
権限をもっている司令官の意見に比べたらずっと意味がないものです。もしこの手続きに....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
クスは枢密院議員に任ぜられることによって政敵の同僚となった。議員を選ぶのは女王の
権限にあった。いっさいは彼女自身の心の風の吹き次第であって、それが国政の方法なの....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
合せているのである。 正徳二年七月に、備後地方のエタと茶筅との間に於いて、支配
権限の争いが起った。そこで福山のエタ頭三吉村関助・九郎助の二人が領主の命により、....