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横好き
「横好き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
横好きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
「これはお尋ねにあずかって恐縮至極でございますな。手前のはほんの下手《へた》の
横好きで今日も運座《うんざ》、明日も運座、と、所々方々へ臆面もなくしゃしゃり出ま....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
ない》の邪魔になりますからピッタリ止《や》めました」 蟠「どうだ、阿部は下手の
横好きで舎弟に七|目《もく》負けたが、どうだ阿部と一石《いっせき》やりなさい」 ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
がら、乗り気になって来たので、すかさずに退屈男が油をそそぎかけました。 「下手の
横好きと言う奴でな。ついせんだっても牛込の賭場で、三百両捲き上げられたが、持った....
「骨を削りつつ歩む」より 著者:佐左木俊郎
を、自分で全《ちゃっ》かり佐々木はうまいものだ! にしてしまって、下手《へた》の
横好きという俗諺《ぞくげん》の通りに、私は到頭、文章家として立とうと決心したので....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
に聞いている。 第十二の男は語る。 わたしは写真道楽で――といっても、下手の
横好きのお仲間なのですが、ともかく道楽となると、東京市内や近郊でばかりパチリパチ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
尚な音楽を味わうほどの教養はなし、また特に教養以上に超出する天才でもなし、ただ、
横好きというだけで、見よう見まねに音楽をやることが、まずこの男の唯一の趣味でもあ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
士は細川の甲士に向い、なにげなく、 「さても見事な筆蹟でござるが、拙者もこの道は
横好き、なんとこの一巻を、拙者の好事《こうず》にめでてお譲り下さるまいか」 こ....
「現代科学教育論」より 著者:戸坂潤
部長などにおさまっているというような世情を参照すべきだ。問題は科学的精神である。
横好きではなくて理解から来る科学への尊敬、要するに自然科学なら自然科学が探究する....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ある。折から新十郎のもとに花廼屋、虎之介、お梨江の三名が居合せたのは神仏がヘタの
横好きに憐れみを寄せたまうお志か。この三名は私の仕事の助手、どうぞお心置きなく、....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
た。 やがて房をよんで、碁盤を持参させた。 「虎は碁をうつかエ」 「ハ。ヘタの
横好きで」 「虎のタンテイ眼では、碁がヘタなことは知れている。石の下を心得ている....
「竈の中の顔」より 著者:田中貢太郎
今日はそうは負けませんよ」 主翁はひどく碁が好きであったが、それは所謂る下手の
横好きで、四|目も五目も置かなければならなかった。それでも三左衛門は湯治の間の隙....
「九段」より 著者:坂口安吾
行したからである。したがって日蝕族の神様は碁であり、つながる縁で私のようなヘボな
横好きでも大そう厚く遇せられるという思いがけない結果になった。 私が「もみぢ」....
「ポオとルヴェル」より 著者:小酒井不木
に三篇か四篇ぐらいずつしか拾い読みが出来なくなってしまった。ことに近ごろ、下手の
横好きで創作を始めたら、尚更読む暇がないのに困ってしまった。だから、新らしい作家....
「謡曲と画題」より 著者:上村松園
下手の
横好きと言いますか、私は趣味のうちでは謡曲を第一としています。 ずっと以前から....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
幕を張ると、あとは一切源次郎に任せて、長次郎と金作とは岩魚釣りに出懸けた。こんな
横好きで下手な連中に釣られる岩魚がいるだろうかとおかしくなる。私は一人で奥廊下を....