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横幅
「横幅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
横幅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て、なかなか繁昌したそうです。その社殿に一つの古い絵馬が懸けてありまして、絵馬は
横幅が二尺四五寸、丈が一尺三四寸で、一羽の白い鷹をかき、そのそばに慶安二二と書い....
「親子」より 著者:有島武郎
ら彼、彼から小作人たちが一列になって、鉄道線路を黙りながら歩いてゆくのだったが、
横幅のかった丈けの低い父の歩みが存外しっかりしているのを、彼は珍しいもののように....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
部には重心があったと見え、特に力の加わった跡が残っていた。のみならず、印像全体の
横幅も、わずかながら一つ一つ異なっていたのである。その上、爪先の部分を中央部に比....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
その入り口のところで、迎えに来る下男の佐吉にもあった。用意した場所の深さは何尺、
横幅何尺、それだけの深さと
横幅とがあれば大旦那の寝棺を納めるに充分であろうなぞと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
した。なにげなくあけて見ると、それは山水でも花鳥でもなく、一枚の絵図面を仕立てた
横幅《よこふく》でありました。 神尾主膳の家に慶《めで》たいことがあるといって....
「函館の大火について」より 著者:寺田寅彦
して享保年間のある火事は麹町から発火して品川沖へまで焼け抜けたが、その焼失区域は
横幅の平均わずかに一二町ぐらいで、まるで一直線の帯のような格好になっている。風が....
「超人間X号」より 著者:海野十三
の階段の右手に、奥にひっこんだ戸棚《とだな》がある。そのまん中あたりに立っている
横幅《よこはば》二メートル、高さも二メートルの機械で、正面のパネルは藍色《あいい....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
や、老人の冷水とやら申す、馴れた口です。お茶を下され。」 「はいはい。」 ちと
横幅の広い、元気らしい婆さん。とぼけた手拭、片襷で、古ぼけた塗盆へ、ぐいと一つ形....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ん、まず横綱の陣幕と比べて、上背《うわぜい》はホンの少し足りないかも知れないが、
横幅は、たしかにあれ以上ですね」 「えー」 神尾主膳が眼を円くしました。 「何....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
あると、気を取直して改めて、青く燃ゆる服の飾を嬉しそうに見た。そして立花は伊勢は
横幅の渾沌として広い国だと思った。宵の内通った山田から相の山、茶店で聞いた五十鈴....
「理想の女」より 著者:豊島与志雄
に比較すると手指がわりに長いのに、指先がつぶれたように太くて、爪は縦の長さよりも
横幅の方が大であった。そのために、元来は美しかるべき手全体が屋守《やもり》のよう....
「観点と距離」より 著者:寺田寅彦
てはあるいは次のようなことがありはしないか。すなわち、接近して仰向いて見る時には
横幅に対して高さの方を大きく見積り過ぎるような傾向があって、そのために二つの高い....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
、先年静岡市の図書館で名家墨蹟記念展覧会が開催されたことがある。その会場で真淵の
横幅物を見た。浜松の某家からの出品である。鶴見はその幅の中で、一度この「うま酒の....
「環礁」より 著者:中島敦
切を扱っているのである。昔見た映画の「罪と罰」の中の刑事のような・顔も身体も共に
横幅の広い警部補が一人、三人の島民巡警を使って事務をとっていた。公学校視察のため....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
沿うて二里ばかり降ると大分広い原に出たです。向うを見ると原の広さが七、八里もあり
横幅が三、四里もある位。いやまあこういう所に出れば安心。山の中でこの荷物を背負っ....