横棒[語句情報] »
横棒
「横棒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
横棒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
角にちかい絶壁《ぜっぺき》を、素晴しい速力ですべり落ちてきます。背中を丸くして、
横棒にかじりついていても、腰《こし》が浮くすさまじさです。と、すぐ前から、「ヒェ....
「その年」より 著者:宮本百合子
らずには体が二つ折れかがみそうに切なくなって来て、運転手のうしろにあるニッケルの
横棒へしっかりと節の高い手をかけた。そして、前方に目を凝したまま揺られて行った。....
「三月の第四日曜」より 著者:宮本百合子
。その姿を想像しようとすると、サイの心には、まだ田舎にいた時分、サドルをはずして
横棒の間から片脚むこうのペダルへかけ、腰をひねって乗りまわしていた弟の様子が泛ん....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
こするやら、進んだり退いたり、こんな見事な訓練は、私もまだ見たことがありません。
横棒が渡してあるので、馬も人も、舞台から落っこちる心配はありません。 皇帝は、....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いでした。かえり電車で来たらひどい混みようで、立っている脚に汗が流れました。窓の
横棒に制帽の庇《ひさし》をすりつけながら居眠りしていて、時々片脚をびくりとさせ、....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
に寝入らないとき、寝室のカーテンのあく音を聞きました。わたしはその環がカーテンの
横棒の上を烈しくすべったのに気がついて、急いで肘で起き上がると、わたしの前に一人....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
りる。Aの左の足はニヴェルの道であり、右の足はジュナップの道であり、両方をつなぐ
横棒はオーアンからブレーヌ・ラルーへの凹路《おうろ》である。Aの頂はモン・サン・....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
室の内部、一本の蝋燭《ろうそく》がかすかに照らしてる奥の方に、死人のテーブルが
横棒のようになってその前に柱が立っていたので、立ってるジャヴェルと横たわってるマ....
「変る」より 著者:豊島与志雄
ら楽しんだ。 靴音を楽しみながら歩き続けて、殆んど無意識な予期のもとに、真鋳の
横棒を二本渡した硝子戸の内にこもった明るみが、眼についた。 彼はその中にはいっ....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
おさめる隠し戸棚になっている。両開きの大きな扉をあけると、二側になったチューブの
横棒《バア》にハンガアが三百ほど掛かり、下は靴棚で、これも二百ほど仕切りがあった....
「歌う白骨」より 著者:妹尾アキ夫
として両手を振っていたが、次の瞬間、恐ろしい悲鳴をあげて穴に墜落し、途中で鉄筋の
横棒に衝突して、また下の海に落ちていった。 たしかに鉄筋に頭を打ちつける音がし....