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「横物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

横物の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
観画談」より 著者:幸田露伴
も余さない位な大きな古びた画の軸がピタリと懸っている。何だか細かい線で描いてある横物で、打見たところはモヤモヤと煙っているようなばかりだ。紅や緑や青や種※に移し....
高台寺」より 著者:宮本百合子
将は仲間でお茶人さんと云われ、一草亭の許へ出入りしたりしていた。小間の床に青楓の横物をちょっと懸ける、そういう趣味が茶器の好みにも現われているのであった。 「―....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
出られて間もない明治十五年頃でしたろうか、千住の家で書斎にお使いの北向の置床に、横物の小さい幅を懸けて眺めておられました。「流芳」の二字が横書にしてあります。ほ....
女の話・花の話」より 著者:上村松園
せと申すのでもありませんが、今度は何か描いてみようと思い立ちまして、二尺八寸幅の横物に、明治十二、三年から四、五年どこの、女風俗を画いております。 あの頃のこ....
帝展の美人画」より 著者:上村松園
ています。十一月一杯はかからずに仕上がるでしょう。 伊太利展の方は二尺五寸幅の横物に「伊勢の大輔」を描いています。こちらは昨年御大典の御用画に描いた「草紙洗ひ....
」より 著者:上村松園
んので、私の自由に徳川時代元禄から享保頃迄の人物にこれを表現してみました。最初は横物にして腰元の夕霧も描くつもりでしたが、寸法が制限されてますのでこの構図になり....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
もようの掻巻袍を羽織り、寒くなると夜着をかける手当が有りまする。床には抱一上人の横物はとりまして、不動さまに道了さまと塩竈さまのお輻と掛け替り、傍に諸方から見舞....
私本太平記」より 著者:吉川英治
と、しいてその眼を、壁の一方へそらした。 脚長の香炉台のうえに、床間掛けの横物が見える。尊氏は紙燭を手に立って顔をよせた。その一、二|行でもすぐわからずに....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
はまた、或る極限があった。今日|遺っている作品でも、山水は極めて少ない。わずかに横物の破墨一、二点が真筆として伝わっているだけである。 いちばん多い図は祖師像....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
る意向があるとも聞いているので、もし実現されるようだったら、自分の家蔵としている横物の文覚の手紙なども出品して、読者諸子の一覧を得ようかなどと思っている。 そ....