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横窓
「横窓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
横窓の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
上へ俯伏にぶっ倒れる。すると操縦室にいた井上順三が、何事ならんと驚いて、操縦室の
横窓から、半身を乗出す様にして覗き込む。と、そうだ。恰度その時を狙って、反対側の....
「食魔」より 著者:岡本かの子
け渡され、その上は二階家のようにして住んでいるらしい。瓦屋根の下の壁に切ってある
横窓からはこどもの着ものなど、竹竿で干し出されているのをときどき見受ける。 鼠....
「雑沓」より 著者:宮本百合子
のを待っている時であった。むこうの側の車道をつづいて二三台来たタクシーの一番前の
横窓から、ほんの一瞥母によく似た女の顔が目を掠めた。見直した時にその車は、もう遠....
「伸子」より 著者:宮本百合子
着換えただけで、伸子は台所を始めた。 食器を洗っていると門が開き、誰かが台所の
横窓の下にくるけはいがした。 「今晩は――」 伸子は曇硝子の障子をあけて、外を....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
子爵千破矢滝太郎は、今年が十九で、十一の時まで浅草|俵町の質屋の赤煉瓦と、屑屋の
横窓との間の狭い路地を入った突当りの貧乏長家に育って、納豆を食い、水を飲み、夜は....
「街の探偵」より 著者:海野十三
らいしかなかった。そして遊歩場のレベルともうすれすれのところから、空気の出てくる
横窓が明いていた。 『雨水がたまると、この穴から入りこみゃしないかなあ』 と僕....
「死体を喫う学生」より 著者:田中貢太郎
見向きもしないで、扉の端にある下駄箱の上へよじのぼった。下駄箱の上には明りとりの
横窓があった。そこで学生はまた四辺に注意しておいて、その
横窓の硝子扉を開けて猫の....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
、雨。午前六時、未明解纜。港外に出ずるに及び、一鯨波の俄然押し寄せ来たり、食堂の
横窓に打ち込み、十余人の貴女、紳士、朝餐最中に頭上より海水を浴びせられ、食堂の一....
「えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
体を,舟からあげて,浜手の砂山,山手の砂山を越えて,家の下へ運び入れた. 俺は
横窓から家の中を覗いた.魔物の妻がこういって訊ねた. 「この人間の肉は,新しいの....