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「横臥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

横臥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
境遇に支配されるものであるということだが、自分は僅かに一身を入るるに足る狭い所へ横臥して、ふと夢のような事を考えた。 その昔相許した二人が、一夜殊に情の高ぶる....
三人の双生児」より 著者:海野十三
ら、その反応が恐い。生命が惜しけりゃ、僕の云うことを聞いて、もう一時間ほど静かに横臥しているのだ」 そういって貞雄は、妾の肩にソッと毛布を掛けてくれた。――妾....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
ているのであった。 部屋の恰度真中所に、一基の寝台が置いてあり、その上に老人が横臥っていた。八十歳あまりの老人で、身に胴服を纏っていた。手に煙管を持っていた。....
四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
いあるまいが、頭がただもう茫と無感覚になっているから、それで分らぬのだろう。また横臥で夢になって了え。眠ること眠ること……が、もし万一此儘になったら……えい、関....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
から、店の小間物の類とみなしてよかった。そしてCは夏の夜の温気で、いとも輝かしき横臥裸女となり切っていた。ある夜のこと私は思い切って暗闇の中にそっと立ち上がった....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
わしたもので、そして普通は裸体でございます。それが肉体の真上の空中に、同じ姿勢で横臥している光景は、決してあまり見よいものではございませぬ。その頃の私は、もう幾....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
て来た。 紋太夫は切歯したものの、坐っていることが出来ないので、ぴったり石畳へ横臥した。間もなく天井は部屋の高さの三分の二まで下がって来た。しかも尚も下がり止....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
底に沈め休息をとることになった。艇自身は、まるで寝床にいるような、柔らかな砂上に横臥している。天候は、穏やかである。砂上にある艇も、ユラユラ動揺することもない。....
アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
民間放送局! の夢は破れた。 この八月の上旬から、軽い胃腸カタルに冒されて横臥した。家人からは鬼のカクランだと嘲笑されたにもかかわらず、私自身は五、六日静....
迷信解」より 著者:井上円了
て手に団扇を握り、これをつかいながら『ああラクダ(楽だ)、ああラクダ』といいつつ横臥していた」と申すことじゃ。これを見物したるものは、あまりばかばかしくて、その....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
分を祝しました。少年の時描かれた白根山のスケッチやファンタスチッシュな樹下に女の横臥してる下絵など好きでした。ことに私の心に適うたのは湯本路のしぐれでした。私は....
西航日録」より 著者:井上円了
るがごとし。ときどき惰気眠りを促しきたり、筆を執るにものうし。ただ終日、甲板上に横臥するのみ。余よっておもうに、人の脳漿はバターに似たるか、暑気の加わるに従い、....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
あれども風また熱し。夜に入るも暑さなお減ぜず、海水の温度は八十度に達し、甲板上に横臥するも、なお発汗を免れず。朝六時に日昇りて、夕六時に没し、没後ただちに暗黒と....
ろくろ首」より 著者:小泉八雲
、そこへ出て水を飲もうとした。襖をそっとあけた。そうして、行燈のあかりで、五人の横臥したからだを見たが、それにはいずれも頭がなかった。 直ちに――何か犯罪を想....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
日の如くでなく、且つ中年の中耳炎は根本的に健康を破壊し、殊に満州事変当時は大半、横臥して執務した有様であった。 かような関係で族順では遂に予定の計画を果し得な....