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樹心
「樹心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
樹心の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「木犀の香」より 著者:薄田泣菫
さを深め、虫の音もだんだんとその音律が磨かれてくる。かうした風物の動きを強く深く
樹心に感じた木犀が、その老いて若い生命と縹渺たる想とをみづからの高い匂にこめて、....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
下り松は今、思いがけない人間の生血を土中に吸って喊呼して歓ぶのか、啾々とと憂いて
樹心が哭くのか、その巨幹を梢の先まで戦慄させ、煙のような霧風を呼ぶたびに、傘下の....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
四月二十八日 真源院一如道仁居士 平田武仁少輔正家(年五十歳) 光徳院覚月
樹心大姉 平田武仁妻(四十八歳) (天正十二年申三月四日) 他に新免備....
「梅ちらほら」より 著者:吉川英治
紅梅を伐ると血が出る。物事に幼稚な私は、或る折、自分で庭の紅梅の枝を伐り下ろし、
樹心までが鮮らかに紅いのでおどろいた。その晩、何だかいい気もちがしなかった。もし....