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橋桁
「橋桁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
橋桁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
とはいうものの、この船は水上機母艦と同じ役目もやってのけた。町の人々は怪飛行機が
橋桁の上にのっているのを見つけた。それがばっと煙をあげて、いきなり船を放れたのに....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
合っているらしくガタンガタンと騒々しい音をたてたのと、車輌近くに陸橋のマッシヴな
橋桁がグオーッと擦れちがったのとが同時だった。乗客は前後にブルブルッと揺られたの....
「走れメロス」より 著者:太宰治
滔々と下流に集り、猛勢一挙に橋を破壊し、どうどうと響きをあげる激流が、木葉微塵に
橋桁を跳ね飛ばしていた。彼は茫然と、立ちすくんだ。あちこちと眺めまわし、また、声....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
、いい出した源助が人柱に立てられ、これで、さしもの難工事も落成し、源助は死後長く
橋桁《はしげた》を守っていまだに源助柱という名が残っておると申す。どうじゃナ主水....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
ば日本橋。 川のうえの魚ぶねは、その苫《とま》を魚鱗《うろこ》のように列ねて、
橋桁の下も、また賑やかな街をつくっている。 雑沓を極める橋の上の往来。 諸侯....
「赤い貨車」より 著者:宮本百合子
色を思い出した。鉄橋の両端には見張所があった。銃を肩から逆さにつった平服の番人が
橋桁にならべた板の上をいつもぶらぶら歩いていた。ナースチャの死んだ親父も赤いルバ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
、足のない火星人の胴から上に動いて、首にひっかかった。ところが、あいにく、そこに
橋桁があったものだから、火星人の首は、その下にはさまってしまった。小学生たちは、....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
ながした。 それから二人は、焼け落ちた吾妻橋の上を手を繋いで、川向うへ渡った。
橋桁の上にも、死骸がいくつも転がっていた。下を見ると、赤土ににごった大川の水面に....
「彼等は絶望しなかった」より 著者:宮本百合子
にかえして再現する。その偉力の美しさ、無限の鼓舞がそこにある。世代から世代へ渡る
橋桁は人間の心のその光で目釘をうたれ鏤められていることを彼等は遂に見失わなかったのだ。....
「死体の匂い」より 著者:田中貢太郎
ライの高い塔も焼けて、頂上がなくなっていた。それからお茶の水橋を渡ろうとしたが、
橋桁からまだ煙が出ていて危険なうえに、兵士が橋の袂に針金を張って通行を遮断してい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ものはないらしい。 だが、そう断定して、万一間違った日には…… その時です、
橋桁でも落ちたかと思われる動揺があって、 「控えろ、控えろ、そのお首にさわること....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かく、これから月心院へ引上げよう」 菊桐の紋のついたのがこう言って、忙がわしく
橋桁《はしげた》の方へ近寄って、送り狼の身にからみつくようにした時、またもや橋上....
「おせん」より 著者:邦枝完二
旦那をまるめ込んで。――」 下総武蔵の国境だという、両国橋のまん中で、ぼんやり
橋桁にもたれたまま、薄汚い婆さんが一|匹五|文で売っている、放し亀の首の動きを見....
「雪の武石峠」より 著者:別所梅之助
たいくつか里をこえてゆくと、橋普請の材木のみ徒《いたず》らに道を塞《ふさ》いで、
橋桁《はしげた》すらない所がある。小さい川ながら頗《すこ》ぶる足場がわるい。道か....
「日を愛しむ」より 著者:外村繁
の診療室の窓も見えている。濠の水はいつものように汚れ、濁っている。聖橋が半円形の
橋桁の影を映しているので、逆にその水面には明るい半円を描いている。一般の伝馬船が....