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橙黄色
「橙黄色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
橙黄色の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
》の葉かげにラム酒を飲んだことを覚えている。ラム酒は非常にアルコオル分の少ない、
橙黄色《とうこうしょく》を帯びた飲料だった。
僕の父は幼い僕にこう云う珍らしい....
「護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
のである。傍には骨の太い、がっしりした行燈がある。燈心に花が咲いて薄暗くなった、
橙黄色の火が、黎明の窓の明りと、等分に部屋を領している。夜具はもう夜具|葛籠にし....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
に、紙帳が釣ってあり、燈火が、紙帳の中に引き込まれてあるかして、紙帳は、内側から
橙黄色に明るんで見え、一個の人影が、その面に、朦朧と映っていた。総髪で、髷を太く....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
粂という女を見ようとして、あけにくい両眼をしゃにむにあけた。と、最初に見えたのは
橙黄色の燈火の光で、つづいて
橙黄色の光の中に、夕顔の花を想わせるような、ぼっと白....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
く日本|瀕海《ひんかい》の岩崖地に生育し、夏秋に葉中長|※《てい》を抽《ぬ》いて
橙黄色を日中に発《ひ》らき、吹き来る海風にゆらいでいる。花後にはよく※果を結び開....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
》ほど大判ならざれどその着色は家屋の木材を描くに濃き代赭《たいしゃ》を用ひこれに
橙黄色《とうおうしょく》と緑色とを配したる処また別種の趣あり。然れども浮絵は天明....
「黄灯」より 著者:田中貢太郎
、ほっとしたような気になって心がのびのびした。 門の前には一台の自動車が黄色な
橙黄色の燈火を点けて横たわっていた。主翁は何人か見舞に来た客を待っている車だろう....