機嫌伺[語句情報] » 機嫌伺

「機嫌伺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

機嫌伺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
ろの話を聴いて面白かった。あすも又来やれ」と、侍女どもは言った。 「あすもまた御機嫌伺いにあがりまする」 一※《いっとき》ほどの後に千枝太郎は暇乞いをして帰っ....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
だ。 此の外には別に記すほどの事もなく此の夜は済んだ、翌朝余は早くに叔父の室へ機嫌伺いに行った、叔父は余よりも早く起きたと見え既に卓子に向い、宛も昔検事で居た....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
ったし、成田の家とも遠縁であった。 新一郎が、水道橋の旧藩主の邸へ久しぶりに御機嫌伺いに行くと、そこで伊織と偶然会った。 「やあ、しばらく」 「おう、蘆沢の伯....
修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
殿の使い……。さてはこの頼家を討とうがためな。 行親 これは存じも寄らぬこと。御機嫌伺いとして行親参上、ほかに仔細もござりませぬ。 頼家 言うな、兵衛。物の具に....
小田原陣」より 著者:菊池寛
世まで人気のあるのは、こう云う所にあるのだろう。 この陣中、奥州の政宗が初て御機嫌伺いに来たとき、大軍の手配を見せてやるとて、政宗に自分の佩刀を持たせて、後に....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
乗物をおりたうえ、禄高に応じた手土産|音物を献上してのち、何かと儀式やかましい御機嫌伺いの挨拶をするのが面倒なところから、中の才覚達者なのが考えついて、通行の一....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
う荒物御用で、江戸のお前さん下谷茅町の富山様のお屋敷がございますから、出雲様へ御機嫌伺いに参りまして、下谷に宿を取って居る時に、見物かた/″\根津へ往って引張ら....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
、私ども皆が、今夜はこの服装に揃えました。 僧都 一段とお見事じゃ。が、朝ほど御機嫌伺いに出ました節は、御殿、お腰元衆、いずれも不断の服装でおいでなされた。その....
」より 著者:海野十三
つの櫓が、よく見えるので……どっちも私の家から丁度同じ位の距離ですナ……それで御機嫌伺いかたがたやって来ましたが、仕事のお閑には、ぜひ家へ寄って下さい。婆も、貴....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
痛快! などと喝采だから、内々得意でいたっけが――一日、久しく御不沙汰で、台町へ機嫌伺いに出た処が、三和土に、見馴れた二足の下駄が揃えてある。先生お出掛けらしい....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
聞いて、すぐに辮子を頭の上に巻き込み、今までずっと仲悪で通したあの錢毛唐の処へ御機嫌伺いに行った。これは「みなともに維れ新たなり」の時であるから、彼等は話が弾ん....
開運の鼓」より 著者:国枝史郎
。力士も来れば茶屋の女将も来る。 それはある日のことであったが、八百善の女将が機嫌伺いに彼の屋敷を訪ずれた時、突然彼はこんなことを訊いた。 「女で、鼓の名人で....
戯作者」より 著者:国枝史郎
いものであって、戯作界の第一人者、誰一人歯の立つ者はなく、版元などは毎日のように機嫌伺いに人をよこし、狷介孤嶂の彼の心を努めて迎えようとした程である。 「八犬伝....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
種々工夫したり、その手入にかかっておりました。千住で郡医となって、向島へは折々御機嫌伺いに出るのでした。開業していましたが、病人が来ても植木にかかっている時は、....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
コトデ、先日チョット露伴君ヲタズネマシタノサエ二年ブリト申スヨウナ訳デス、昔ハ御機嫌伺イトイウ事モアリマシタガ、今デハ御気焔伺イデスカラ、蛙鳴ク小田原ッ子ノ如キ....