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機巧
「機巧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
機巧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
ょう。わざと灯を消したり、行燈に変えたりしますと、どうもちと趣向めいて、バッタリ
機巧を遣るようで一向潮が乗りません。 前の向島の大連の時で、その経験があります....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
社会もこのくらい有機的になって、全系統の生理に有害なものを自働的に駆逐するような
機巧が具わっているといいと思う。 現在でもある程度まではすでにそうなっているか....
「からすうりの花と蛾」より 著者:寺田寅彦
ける。あれと似たような武器も考えられるのである。しかしまねしたくてもこれら植物の
機巧はなかなかむつかしくてよくわからない。人間の知恵はこんな些細な植物にも及ばな....
「怪異考」より 著者:寺田寅彦
国でもすでに大森博士らによっていろいろ研究された文献がある。そのほんとうの原因的
機巧はまだよくわからないが、要するに物理的には全くただ小規模の地震であって、それ....
「自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
縞模様である(1)。これは従来からも対流渦によるものとはされていたが、実際の生成
機巧についてはいろいろ想像説があるに過ぎなかった。近ごろ理学士|藤野米吉君が、液....
「「手首」の問題」より 著者:寺田寅彦
ネルギーを必要にしてかつ有効な位相において供給しなければならない。この微妙な反応
機巧は弦と弓とが一つの有機的な全系統を形成していて、そうして外部からわがままな無....
「映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
が聞こえる、それがいくらかこの蝗群の羽音に似通っているのである。やはり、音の生成
機巧に共通なところがあるからであろう。すなわち、浜べで無数の砂利が相打ち相きしる....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
その音の広がる空間を暗示する。不幸にして現在の録音機と発声マイクロフォンとはその
機巧のいまだ不完全なために、あらゆる雑音の忠実な再現に成功していない。それで、盲....
「蒸発皿」より 著者:寺田寅彦
しないか。 人間の自由意志と称するものは、有限少数な要素の決定的古典的な物理的
機巧では説明される見込みのないものであるが、非常に多数な要素から成り立つ統計的偶....
「三斜晶系」より 著者:寺田寅彦
か一度ぐらいひょっとそんな事を考えてそれきり忘れていたのが夢という現象の不思議な
機巧によって忘却の闇の奥から幻像の映写幕の上に引き出されたのではないか、そうとで....
「小浅間」より 著者:寺田寅彦
はその水中に右の人差し指を浸してちょっとその鋲の頭にさわってみた。 この火山の
機巧の秘密を探ろうと努力している多くの熱心な元気な若い学者たちにきわめて貴重なデ....
「小爆発二件」より 著者:寺田寅彦
、それが再び反発しないでそのまま膠着してこんな形に生長するためには何かそれだけの
機巧がなければならない。 その
機巧としては物理的また化学的にいろいろな可能性が....
「地震雑感」より 著者:寺田寅彦
は解決されたごとく考える人もある。これは源因の第一段階である。 しかし如何なる
機巧でその火山のその時の活動が起ったか、また如何なる力の作用でその地辷りを生じた....
「烏瓜の花と蛾」より 著者:寺田寅彦
ける。あれと似たような武器も考えられるのである。しかし真似したくてもこれら植物の
機巧はなかなか六かしくてよく分らない。人間の智慧はこんな些細な植物にも及ばないの....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
列べて、それらの器具の使用法について詳しい説明をする。その中には乾電池を使った、
機巧の複雑なものもある。しかし実際に試めしてみたところでは、そんな贅沢な器具より....