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機影
「機影〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
機影の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
牲。青軍の戦闘機二機、空中衝突して太平洋上に墜つ。乗組の竹花、熊内両中尉の死体も
機影も共に発見せられず。原因は密雲のためか……』などと書きたてられたあの事件なの....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
いた。 「少尉殿」突然叫んだのは算定器の照準手である飯坂上等兵だった。 「友軍の
機影観測が困難になりましたッ」 「うむ」 高射砲隊長の東山少尉は、頤紐のかかっ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
機が来襲した。 千葉、茨城方面を行動し、一部は帝都へ入ったというが、雲低く遂に
機影を見ず。友軍機の八機編隊で警戒する姿が頼母しく見えた。 ◯外電によれば、ゲッ....
「地球盗難」より 著者:海野十三
……」 大隅は、周章てて椅子の背から身体を起すと、電子望遠鏡を覗きこんだ。友の
機影はどの位まで焦点を外したかと思いながら、注意して距離調整用のクランクを徐かに....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
体だったのだ。ドドが飛行機をみても驚かぬわけは、おそらくここの近くにいたために、
機影を知っていたせいであろうと察せられた。 それから、その飛行機のことをバイエ....
「壊滅の序曲」より 著者:原民喜
、はじめてきく高射砲であったが、どんよりと曇った空がかすかに緊張して来た。だが、
機影は見えず、空襲警報は一旦《いったん》、警戒警報に移ったりして、人々はただそわ....
「廃墟から」より 著者:原民喜
語を教えていたが、次第に警報は頻繁《ひんぱん》になっていた。爆音がして広島上空に
機影を認めるとラジオは報告していながら、空襲警報も発せられないことがあった。「ど....
「キチガイ地獄」より 著者:夢野久作
。そうして軒下に積んだ寝床用の枯草の中から、青い青い石狩岳の上空に消え失せて行く
機影を見送っているうちに何か知らタマラない不吉な予感に襲われましたので、ホーッと....
「ロンドン一九二九年」より 著者:宮本百合子
鮮やかなレモンの皮に向ってひろげた魚族の骨の真中に、日本女は小さい小さい飛行機の
機影が映っているように感じた。ドーヴァ海峡の海の水を霧の上空からみおろすと紫がか....
「怪塔王」より 著者:海野十三
そのうちに、空の一方から飛行機の爆音が聞えてきたと思ううちに、南の方から六つの
機影がぐんぐん近づいてきました。 「ああ、偵察機だ。勇ましいなあ」 と、一彦は....
「空襲警報」より 著者:海野十三
奇心にかられながら、なおも空を見上げていると、やがて晴れゆく朝霧の向こうに認めた
機影! 一機、二機、三機、…… いやそれどころではない。たいへんな数だ。しか....
「風俗時評」より 著者:豊島与志雄
をする事柄だったのである。 然るに、事変以来、飛行機に対する関心は俄然高まり、
機影を認める時は固より、その爆音を聞いただけでも、会話を中止し街路に立止って、相....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
ると出た。B29だ。手のひら雲の中指にあたるその突端から、ポツリ銀色に光る小さな
機影、高度八千メートルくらいかなあと思って見ていたら、あっ落とした。黒い一つの細....